表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

【帰らずの森】の話

とあるところに、それはそれは怖い魔女が住んでいました。


魔女は暗い森の奥にひっそりと家を建て、道に迷った旅人を見つけては、親切を装っては住処に引き摺り込んでいたそうな。


引きずり込まれたら最後、出てこられなくなってしまう。


それからというもの、魔女の住む森は【帰らずの森】と呼ばれ、人の寄り付かない場所になりました。


「いいかい、マルコ。絶対に【帰らずの森】に近づいてはいけないよ。魔女に捕まって、食べられてしまうからね」


おばあちゃんが、口を酸っぱくしてそんなことを言っていた。


僕は森に行ってみたかったけど、近付こうとすると必ずおばあちゃんが飛んできて、とても叱られた。


でもそのあとおばあちゃんは必ず「ごめんね」と謝って、クッキーを焼いてくれた。


そのクッキーはすごく美味しくて、僕はそのあと何回も森に向かう真似をしては叱られて、クッキーをかじっていた。


僕の好物は、おばあちゃんのクッキーになっていた。



今日も僕は森に向かおうと家の周りを徘徊していた。


でも、いつもはいるはずのおばあちゃんの姿が見えない。


「あれ? 出かけてるのかなぁ...ちぇー」


クッキーを食べ損ねた気分で、一気にやる気がなくなる。


しかし、ふと思いついた。


「あれ、じゃあもしかして、森に行ける?」


いつのまにか目的がクッキーになっていたが、初めは森に行こうとしていたのだ。


これは...チャンスだ!


「よーっし、行こう!」


ぼくは、意気揚々と森に足を踏み入れた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ