<准尉>
俺はガルシアをと一緒にジュウゴの町にある守備隊に案内するため道を歩いていた。
「それにしても随分と物々しくなったな」
「はい?」
「基地だよ、あんなデカい塀こしらえてまるで中世の要塞じゃねえか。俺が曹長だった時は塹壕だけだったぞ」
ガルシアは後ろ、基地のほうを振り返りながら懐かしむように見ている。
「ええ、装甲歩兵のミサイルに耐えるための陣地に造り直されています。あれを壊すには戦車が必要ですよ」
「なんだ。戦車が攻城兵器にでもなったか」
「それと准尉、私は少尉です。言葉遣いには注意してください」
一応階級は俺のほうが上である。一応その辺だけははっきりさせておきたい。
「お前何年目だ」
「四年目です」
「最近のは階級だけでモノを言わせやがるな」
そういうとガルシアは俺を無視して歩き続ける。俺が町に入るとそのまま守備隊のもとに案内する。
「敬礼!」
守備隊につくと兵士たちが一斉に敬礼をする。俺とガルシアもそれに応える。
「お久しぶりです准尉」
「おお、久しぶりだな」
声をかけてきたのは守備隊の曹長である。曹長は准尉を部屋に連れていき、俺は一人残される。すると守備隊の隊長である歩兵中尉が声をかけてきた
「少尉」
「はい」
ガルシアの話が終わるまで俺は中尉の相手をすることになった。といっても俺のようにいきなり尉官になったわけではなく、士官学校を出てちゃんとした流れで今の階級になった人間である。そこで階級の話にもなったのだが、結局陸軍では階級よりもどれだけ軍隊にいるかといった方が重要だという。だが、いまいち俺には理解できない。そもそもいったい何のための階級かそう思うのだ。
「まあ、いずれわかるさ」
中尉はそういうと話題を移した。
その後、話が終わったガルシアが戻ってきたので俺は基地に帰ることになったが、やはり最後まで理解できないままだった。




