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王様! 情報整理と今後の備えですよ!

〔王様! 朝ですよ!

おはようの時間ですよ!〕


「おはよう迷宮。

おはようマオ」


挨拶もそこそこに、ゴブリンたちについて考える。

起きて直ぐには頭が回らないが、だからこそ普段の自分とは違う考え方が出来る気がする。


「ゴブリンたちは僕と迷宮が邪魔何だよな……。

だから、僕を狙って……倒したい」


……もしも僕が奴らの立場なら、どう考える? どんな情報が欲しい……?


〔それにしてもゴブリンたちめ!!

王様が姿を見せたら直接狙って来るなんて……!

失敗したら直ぐに逃げ出すのなら、最初から狙うなって話ですよ!〕


いつも通りにとっとと撤退しておけー! と憤慨する迷宮に苦笑する。


……うん?

僕を狙って失敗したら逃げ出した?

昨日も考えたけど、あんな強行で突撃してくるぐらいなら、僕が外にいる時を狙えば良かったはず……。

……尤も、攻撃して来たら直ぐに僕は迷宮に戻るから、ゴブリンマージだけでは僕を倒せ……!!?


ゴブリンジェネラルは何処に行ったんだ? ゴブリンの顔の違い何て分からないけど、それでも何となく茂みの中のゴブリンマージたちは、迷宮に来る奴らに思える。

なら、一緒にいたゴブリンジェネラルは……? 何かに報告? 迷宮内での警戒しながらの侵入と、防人たちと交戦したら直ぐに撤退するのは、調査のためだと言うなら納得がいく。


「なあ、迷宮? ゴブリンたちにも僕のような王様はいるのか?」


〔う~ん……基本はゴブリンジェネラル数体が長として、協力していると思いますけど……中には突出した個体が、王になったりしているかも知れませんね?〕


ギフト持ち……か?

仮に、マオのようにギフト持ちがいたとしよう。マオのように思考評価も高い個体が、王としていると……。


僕が敵対する奴らと争うなら、何を重要視する?

……敵の情報だろうな。

敵を知らずに無謀にも突撃して行けば、僕がやったように包囲されたり各個撃破されたりで、あっという間に全滅してしまう。だから、奴らは偵察のために何度も来ていたのか。


そう考えると、ゴブリンジェネラルとゴブリンマージしか来ない理由も分かる。

ゴブリンやゴブリンウォリアーでは、敵と交戦してしまえば逃げずに戦ってしまい、情報を持って帰れないばかりか、寧ろ倒されて自分たちの戦力を減らしてしまう。


更に、ゴブリンマージが魔術を使えるとも考えを改めさせられる。

偵察させるほどの考えを持つゴブリンなのだから、ゴブリンマージが魔術を使えないと敵に思わせることぐらいは、考えつくだろうから……。


そしてゴブリンジェネラルの強行突撃と、その後の迅速な撤退……。

あれはきっと……一番重要なことの確認と報告のためだったんだろう。

そしてそれは、僕が前線に出てしまったために見事に露見してしまった……。

……迷宮の王である僕が戦えないということが。




……これはかなりまずいことだ。ゴブリンの王は僕の報告を聞き次第、攻め込んで来るだろう……。

命令は唯一つ……僕に……迷宮の王に突撃しろ! と。




戦争の場合の王には2種類ある。

戦える王と戦えない王だ。

その違いによって、戦略は大きく変わってくる。

戦える王を相手にする場合は、敵を倒しながら行くべきだ。

王との戦いで苦戦して、時間を掛けてしまえば、追って来た敵に挟撃され結果やられてしまう。


だが、戦えない王の場合は逆だ。犠牲を気にせず一点突破で王に向かい、その勢いで仕留めれば良い。何せ王は戦えない。向かって来る凶刃を自分では防げない。親衛隊のような物が在っても、全軍を以っての突撃を王を守りながらではどうしようもないだろう……。

その後は、王を失って混乱している敵軍を撃破していけば良い。


……今日の夕暮れまでに、いつものようにゴブリンたちが侵入して来なければ確実だろう……。

ゴブリンたちにとって必要な情報は揃ったのだから。


一応、迷宮の外の茂みも確認に行く……。

…………やはり、いつもの監視は無かった。




「迷宮、防人作成だ」


〔はい!〕


迷宮にも僕の考えを聞いてもらい、同意を得る。迷宮パワーをぎりぎりまで使い、防人を作成する。


「今更だが、ブロンズの防人はどうすれば良いんだ?

銅の剣でも使うのか?」


〔それでも出来ないことはありませんが……勿体ないですね。

ゴブリンたちとの戦いが終わってから、鉱脈を探します?〕


「そうだな……。

今はストーンまでの防人をたくさん作成しよう」


ゴブリンジェネラルや、ゴブリンウォリアーの評価から判断すると、やはりこちらは数で圧倒するしか無いだろう……。

ウッドを大量にとも思ったけど、魔術評価がかなり少ないためストーンで作成する。

作成結果はストーンマリオンを9体、ストーンゴーレムを4体、ストーンガーゴイルを4体で、必要迷宮パワーは71、必要石材は29だっが……石材が足りなくて、防人たちに採りに行ってもらった。


〔既存の防人を合わせた全防人の一覧と、ストーンガーゴイルの評価を表示します。

ウッドマリオン 10体

ストーンマリオン 15体

ウッドゴーレム 2体

ストーンゴーレム 4体

ストーンガーゴイル 4体

ストーンガーゴイル

迷宮コスト 5

戦術評価 22

魔術評価 25

技術評価 46

思考評価 25


ギフト一覧

無し


以上です!〕


「マオを入れて36体か……。十分とは言えないが、迷宮パワーを考えると、もう無理だろうなぁ」


罠も作成しようと思ったけど、簡易だから役に立ちそうに無い……。

迷宮内と言う地の利を活かすしかないだろう。

ストーンガーゴイルの評価が全体的に高いのがせめてもの救いだろうか……。

だが、迷宮コストがかなり高いため、予想通りにゴブリンたちが来なければ…………最悪、防人を間引くしか無いだろう……。迷宮パワー的にも、僕の心情的にもしたくは無いが……。


……そういえば。


「迷宮、ストーンガーゴイルは魔術が使えるんだろう? どんなものかを確認しておきたいんだが……使わせたら何か不都合は有るか?」


〔魔術を行使するための力を消費するかと思いますが……一日でも経てば回復すると思うので、大丈夫じゃないでしょうか?〕


「……何か消費するのか?」

〔だと思いますよ?

魔術の体力っぽい何かを……です〕


「……数値で見れないだろうか? 見えたら正確に何回使えるか分かりそうだけどなぁ……」


〔遊戯とかでは無いのですから、体力を数値には出来ないと思いますよ?

体力100とか見えましたら、便利そうですが怖いですよ。

見えてしまったら、王様もご自分の体力を決め付けられたく無いと思いますよ? きっと〕


た、確かに……。

遊戯じゃないんだから見えるわけが無いか……。

……王様の体力は後、28ですよ!

あの攻撃を受けましたら、きっと体力が21減りますよ!

薬草を使いますと、体力が30回復しますよ!

…………現実の自分がそんな数値に縛られたらかなり嫌だな……。うん、無いな。

…………閑話休題。




とりあえず、知らないとどうしようもないため、ストーンガーゴイルに命令して、魔術を見せてもらったが……。


「すまないストーンガーゴイル……。

もう一度頼む……」


「カカッ!」


人間の頭ぐらいの火の玉が壁に向かって飛んで行く……。

当たった壁は、黒く焼け焦げている。

強そうだ! ……だが!


「口から吐くのは……何か違う気がするんだよ……」


魔術よりも火の息とかの方が、しっくり来そうだった……。


〔……何かすみません〕


「カッ?」







その後も対策を練りつつ、気が付けば外は夕暮れ時らしい。

迷宮内は迷宮の神秘でぼんやりと明るいから大丈夫だが、反面、昼夜が分からなくなる。

結局、ゴブリンたちの侵入は無かった……。




かなり早いが、畑を見てから寝ようかな……?


〔王様? 迷宮の入り口に侵入者……ですけど、人間のようですよ?〕


「うん? 人間だと!?」







……長い夜の幕が開けた時だった。







迷宮情報 9日目

迷宮評価 6

迷宮パワー 89 毎日+11

迷宮コスト 52+2

迷宮階層 全3階

迷宮部屋数 全10部屋


防人一覧

マオ ストーンマリオン

ウッドマリオン 10体

ストーンマリオン 15体

ウッドゴーレム 2体

ストーンゴーレム 4体

ストーンガーゴイル 4体


罠一覧

簡易射槍壁 12個


施設一覧

畑 規模(小)

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