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王様! 畑作りですよ!

「どうして僕は気付かなかったんだ!?」


自分の不甲斐無さに、地面を殴りつける……。

そんな僕の傍では、マオが膝を折り地面に両手を着いている。


「浮かれていたんだ! 昨日の僕は、余りにも浮かれ過ぎて……こんなことにも気付かなかった。

昨日の自分が目の前にいるのなら、殴ってやりたい!」


昨日……トロモイの苗を手に入れて、僕は畑を作れると喜び……そして今日に至る。


「現実から目を逸らすわけにはいかないし、一刻の猶予も無い!

早く手を打たなければ……」


そう……時間が無い!

早く対処しなければ!

だが……!!







「鍬が無い……」




昨日採取したトロモイの苗を、迷宮内で育てようとしたが、昨日はゴブリンたちのことを考え過ぎて精神的に……採取を頑張り過ぎて肉体的に疲れてしまったので、帰って来て直ぐに眠ってしまったのだ。


そして、今日も迷宮の元気な声に起こされて、よ~し王様! 畑作っちゃうぞ~! って。

もう馬鹿かと……。


畑には鍬が必要不可欠だって、5歳の子供でも知っているのに。……いや、子供と余り接したことが無いから知らないけど。


トロモイは迷宮の中でも育つぐらいに丈夫で強いけど、それでも土を耕して苗を埋めないと育ちが悪い。


……どうしようか。

早くどうにかしなければ、苗が萎れてしまう!

既に夜を徹しているため元気が無い。

このままでは彼ら(トロモイの苗です)が死んでしまう!(萎れてふにゃんとなります)


考えろ! 考えろ! お前は迷宮の主である王様だぞ!?

瀕死の民(いいえ、苗です)を救わずしてどうする!?


考え〔王様?〕……迷宮……今は大切なことを考えているんだから、ほっといて欲しいんだが……。


〔迷宮変化で畑を耕せば良いのでは……?〕


……。


…………。


「……出来るのか?」


〔えっ? ……もちろん出来ますよ?

迷宮変化は迷宮内を変化させるのですから。

何度か申し上げましたように、交戦状態では迷宮変化は出来ませんが……〕


「…………」


〔…………?〕


「も、もちろん知っていたぞ?

……ただ、その……迷宮変化は迷宮パワーを使うから、どうしようかな~と他にも方法が無いかと、色々と考えていたんだ……よ?」


〔なるほど! 流石は王様です!

簡単に決断せずに、深慮に深慮を重ねて物事に決断を下す!

そこに痺れて憧れます!〕


「そ、そうだろう?」


〔では、迷宮変化では無く別の……〕


「あぁいや、考えた結果、迷宮変化を使おうと思ったんだよ」


〔そうなのですか?

では、どうぞ想像して下さい。口頭でも大丈夫ですよ?〕


「あぁ……じゃあ……」


3階層を作成する。

2階層の寝室を1階層と同じように階段部屋に変化させる。

3階層は今は特にどうしようかは決まっていないので、南に位置する2階層と3階層を繋ぐ階段部屋から北に真っ直ぐ通路だけを通して、北側に新しい寝室を作成する。その寝室の東側に通路を通し、通路の先に寝室の倍の大きさの部屋を作成する。寝室の東の部屋――畑部屋の地面を掘り返して耕したような土にする。


定期的に水が欲しいな……。

川から水を引くことは出来ないかと聞いてみると、出来るがコストが増えるらしい。

一応、迷宮にとっては水路は特殊な物として扱われるようで、迷宮コストとして迷宮パワーを消費してしまうらしい。

3階層の畑だけに流す程度の水なら、必要な迷宮コストは2でいいらしい。

迷宮内でも水浴び出来るぐらいに流すなら、5以上は必要らしい。


夢のまた夢だな……。




こうして、迷宮に畑が作られた!

今回の迷宮変化で使った迷宮パワーは、部屋に6、通路に4、水路に4、耕地に2で合計16である。この迷宮変化で、迷宮評価が6になったらしい。


畑の完成したことを、新しい寝室で迷宮とマオと一緒に喜ぶ。

余談だが、マオが膝を折って両手を着いて項垂れていたのは、ただ単に僕の真似事をしていただけだった。

今はいつものように両手を上に上げている。

瀕死の民たち(苗です)も息を吹き返したかのよう(若干ふにゃんとしていました)に生き生きとしている。

トロモイの収穫は、花が咲く一歩手前が良いらしい。また、花を咲かせれば種が手に入るので、幾つかは収穫せずに種を取って植えれば、また生えてくる。

トロモイに困らなくなる日は近い!




その後、昼を過ぎてから迷宮にウォルグが5体侵入して来たが、1階層の射槍壁で1体倒れ、2階層の大部屋での包囲陣形によって全滅した。迷宮パワーが30増えた。


……寝室から命令するだけの簡単な作業です。


ウォルグが侵入してからは、何も無く暇になったので採取に向かうことにした……が、また侵入者が来た。……ゴブリンジェネラルとゴブリンマージだった。

昨日来た奴らなのだろうか?

最初の部屋の通路が増えていたためか、最初の部屋で暫く立ち止まっていたが、東の通路へと進んで行った。


……やはり射槍壁は看破された。

その後、行き止まりだと気付き北の通路へ行き、また行き止まりだと気付いて西の通路を進む。


2階層の包囲陣形で倒すか……?


だが、2階層に降りたゴブリンたちは、またしても直ぐに撤退してしまった。

昨日と同じく、誰も倒されずに……。


分からない……。

奴らの目的が。


ゴブリンたちは直ぐに逃げる。

直ぐに逃げるんなら、何故態々迷宮に侵入して来る? 何か理由が有るのか?


魔術を使うと思うゴブリンマージは魔術を行使してこない。

……もしかして使わないんじゃなくて、使えないのか? それとも……使えないふりか? それは考え過ぎか……意味がないしなぁ。




違和感と不穏な気配を感じつつも、採取に向かった。

……相変わらず、ゴブリンマージがこちらを窺っていた……。







迷宮情報 7日目

迷宮評価 6

迷宮パワー 114 毎日+11

迷宮コスト 11+2

迷宮階層 全3階

迷宮部屋数 全10部屋


防人一覧

マオ ストーンマリオン

ウッドマリオン 10体

ストーンマリオン 6体

ウッドゴーレム 2体


罠一覧

簡易射槍壁 12個


施設一覧

畑 規模(小)

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