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第10部隊長ローザの作戦

箒に乗ってやってきたのは第2部隊長のソシエルだ。賢者というよりは魔女の様な姿でいかにも

な感じのするソシエル。ジャンは驚いた後すぐに目線を下げた。今までの女性の中で誰よりも

豊満な胸をしていてその谷間が見えてしまっていたからだ。


「初めまして。第2部隊長のソシエルです。よろしくジャンさん」

「初めましてジャンです」

「目をこっちに向けてもいいのよ。見られても困らないから」

「は、はい。あのそれで何か用ですか?」

「ええ。あなたから不思議な力を感じたのでちょっと興味がありまして。よかったら

あなたの事教えてほしいのですが」

「あ、あの」


ソシエルはジャンに抱き着いて耳元で話しかけてくる。美人でスタイルが良い女性に

抱き着かれたら困らない男はいない。


どうしようか戸惑っていると部屋に誰かやってきた。入ってきたのは男性だった。


「またそうやって困らせる」

「もういい所で邪魔が入ったわね。何か用?エルビオ」

「この後作戦会議なの忘れてないよな?早く行かないとリン隊長に怒られるぞ」

「それは面倒だからすぐに行かないとね。じゃぁまたゆっくり二人だけで話しましょう」


ソシエルはジャンの頬にキスをして戻っていった。


「すまないな。困っただろ」

「い、いえ。あのあなたは」

「俺はエルビオ。第5部隊の隊長をしている」

「隊長でしたか。失礼しました。ジャンです」

「礼儀がいいな。聞いてた通りの人格みたいだ。今は会議があるのでまた今度話そう」

「はい。これからよろしくお願いします」


エルビオも戻り一人になった。すぐに寝ようとしたが、ソシエルの感触の刺激が

強すぎて中々眠れなかった。ジャンは元の世界ではずっと恋人とかはいなかった。


翌日ジャン達は宿に戻って手伝いながら情報収集もした。落ち着いた時間にギルドに

向かいクエストを確認する。


「やっぱい前みたいなのはあまりないな」

「前ってアイテムサーチのやつか?」

「うん。あの後調べたがやっぱりあれはかなりレアなアイテムだったからね。そして

それに匹敵するのがまだある。それらが集まって悪事に使われるとやっかな事になる」

「それを使われないようにしないといけないのじゃな。もしくは回収してこっちが

有利になるかじゃな」

「そうだね。だからそのアイテムがどこにあるかわかればいいんだけど」


ジャン達はそれらしいクエストしながら散策した。特に事件もあれから起こる事は

なく、大会の日が近づいて行った。


そんな中騎士団達が新たな情報を集めてそれについての会議をしていた。

その会議に参加しているのが第3部隊長エスタ、第2部隊長ソシエル。第5部隊長

エルビオ、そして第10部隊長のローザだ。


ローザを中心に会議をしている。彼女が一番古参で頼れるリーダーだ。お姉さんだが

若く見えるが性格は厳しくソシエルがいつも怒られていた。そんな中ジャンの話に

なってローザが興味を抱く。


「なるほど。エスタが任せれる程か。式の時にみたがそこまで頼れるとはあまり

思えなかったが」

「確かに体格はまだまだだけど、中身はすごいわよ。この世界の者とは思えないほどのね」

「まさか、また接触したんじゃないだろうな」

「す、少しだけよ。もっと成長してから痛い!」

「変態は置いといて話を続けよう」


会議は続けられた。それが終わり、ローザは城を出た。


「ジャンか。確かめてみるか」


ローザが向かったのはジャンの所だった。宿に入りエルザに聞くとジャンはギルドに

行ったと言われた。


そのギルドに向かい中に入るとそこにいた全員がピリついた。ローザは厳しい事で

有名なので姿をみた奴らは驚いて動けなくなるほどだ。


ローザは受付の元に向かった。そこでジャンの事を話すと今は二階で話していると

言われそこに向かった。


「何かくるぞ!」

「アーヤどうしたんだ?」

「わからぬか?この強烈な力を」


アーヤが立ち上がりドアの方を向く。そのドアが開きローザが入って来た。


「失礼する。そなたがジャンだな」

「はい。あなたは式にいた」

「第10部隊長のローザだ。よろしく」

「第3部隊エスタ隊長の傘下『警察』所属のジャンです。こちらは同じくメンバーの

アーヤです」

「無礼した。鬼族のアーヤじゃ」

「聞いてはいたが本当に鬼族を味方にしているとはな。まぁよい。今は何をしておる?」


ジャンは説明した。まもなく始まる大会の事とアイテムの事。ローザはそれを聞いてから

今度は自分の方から話し始めた。


一時間程話、ローザは戻る事にした。


「それではまたな。噂通りそなたは良き人間の様だ。期待してるぞ」

「はい。ありがとうございます」

「では任せたぞ」


ジャン達も宿に戻り、アーヤとお風呂で話し合った。アーヤが勝手に風呂に

入って来ただけだが。


「本当にうまくいくかの?」

「成功させるしかないだろう。ローザ隊長が教えてくれた事をすればたぶん

うまくいく」

「だといいがの」


そうしてジャン達は準備をして大会に備えた。



そして大会当日になり、開催される闘技場には数万人の観客が集まり盛り上がって

いた。それはコーリア全体も同じでいたるところに魔法で作られたモニターが

設置されそこで観戦もできる。


ジャン達参加者は控室で待っている。見たことある者や他の大陸から来る者。様々な

種族が集まっていた。


時間になり開会式が行われる。盛大な演奏の後大会の実況や解説をする人達が

話し始めた。


「それではこれより第99回目のコーリア闘技大会を開きます!実況は私コーリア

帝国に勤める広報担当の私フレイアと」

「わたくしランがお届けします」


二人が大会のルールを説明し参加者を読み上げていく。その参加者が会場の中心に集まり

その後モニターに国王が現れ開催宣言が行われた。


このコーリアにある各闘技場で戦い十勝した者が決勝トーナメントに進む。ただし

決勝には20名までなのでそれが決まり次第予選が終了となる。


ジャンとアーヤは別々に行動する事にした。そしてジャンの初めて大会での

試合が始まる。



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