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末恐ろしいガキ
綺麗な夜景が見える公園の階段の近くで私は、チョコレートを渡したいと担任の先生を待っている。
『あ、やっと来た』
「先生! お待ちしてました、これチョコレートです、受け取ってください」
私は胸に抱いていたチョコレートの箱を先生に差し出す。
「要らん!」
「えー泣いちゃうよ」
「お前の企みはお見通しなんだよ。
俺が糖尿病で医者にカロリー制限されているのを何処からか聞きつけて、早死にさせたいという思いからチョコレートを渡そうとしているのだろう。
まったく、末恐ろしいガキだ」
「チィ、 ばれてたか」