2、神様ついてきちゃったみたいです
待て待て待て、私は自分の頬や体を小さな手で触りーーーって…
もう手が、腕が小さい時点でこれ私完全に赤ちゃんだわ。
(ただの赤ちゃんじゃないわよ、私とあなたはなんて言ったって双子なんだからっ)
チラリと横にいる赤ちゃんに目線をやると、ニタ〜と顔を崩したドヤ顔の赤ちゃんがいる。
可愛くないなその顔。
さっきまでの愛くるしい赤ちゃんどこ行った。
あとさ、シンプルになんであなたまで転生?してるのか疑問なんだが。
(だって、あなた1人じゃ不安だったんだもん。だってあなたってなんて言うか。…めちゃくちゃ不幸で親の言いなり以外で自分の意思持って何かしたことってなかったでしょ?)
言い過ぎでは?
(だからね、来ちゃった⭐︎)
来ちゃった⭐︎…じゃねぇよ。
それに、ここあなたの領域じゃないのになんで会話できてるわけ?私たち赤ちゃんなんでしょ?
(そーーなのよ!大変だったんだからね。転生するって言ったらママが代償として、力は失うって言うもんだからさぁ。こそっと念力だけ持ってきたの!)
ま、ママ?
神様にもママとかいるのね。
ていつかそこまでして来るか普通。
「見て、あなた。この子達ったらさっきからずーーーっと見つめあったままよ、可愛いわぁ」
「ふむ、自分と同じ顔があるから驚いているのかもしれないね。それにしてもーーー」
男性の声が聞こえると思ったら、その男性は私と元神様をしっかりと抱き上げた。
そして、その男性は大きくため息をついたあとゆっくりと口を開けた。
「うちの双子…可愛すぎないか?」
「そうなのよ、私も2人があまりにも可愛いから天使かと思っていたところなのよ」
横にいたママさんまでふうっとため息をつく。
親バカだ。
こう言うの親バカって言うのよね?なんか新鮮だわ。それに、私と一緒に抱き上げられたのは天使じゃなくて元神様ですよ。
(ね、いいもんでしょ!気持ちいいでしょ!愛されるって!!)
はぁ。
色々ありすぎてよく分かんないわよ。
とりあえず…。
赤ん坊らしく、少しおねんねする事にします。
「ふぎゃ〜〜ぁぁ」
私は、くわっとあくびをした後、ゆっくりと目を閉じた。