8/40
それぞれの愛のカタチ・想いのカタチ
(第9部)
翌日早朝、けたたましく携帯が鳴り始めた
(拓也くん。。)
優香は鳴っている画面をみながら止まっていた
『昨日はごめんなさい。体調崩して寝てました』
届いたメールをみながら自分の心にそっと聞いてみた
(私って自分の気持ちばかり考えていたんだわ)
拓也の体調を考えて明後日の午後会うことにして携帯を伏せた
優香はひとり自分の心と静かに向き合っている
どうしてすぐ怖くなって逃げ出すのか。。思い込んでしまうのか。。
考えながら下の台所へ行くと幸子が待ち構えていた
「勝手にひとの冷蔵庫使わないでよ!」
優香はひるんだ。。心がこわばっているのがわかる
「あっ。。あんたここんちの子だったっけ。。」
幸子は冷たい氷を投げるように言葉をかけた
逃げるように階段を上り部屋の扉を思いっきり閉めた
優香の息は上がっていて息をするのも辛かった
(そうかぁ。。理由はこれね。お母さんとの関係でできた私の心のクセね)
正直、幸子に会うのも怖かった。。どうしていいのかわからず、ずっと迷走している。。
優香の心は自分を見失ってグラグラしていた
続く