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それぞれの愛のカタチ・想いのカタチ
(第7部)
メニューも全て手書きで書かれていた
拓也はメニューをそっと優香に差し出した
「僕は決まっているんで優香さん、ゆっくり決めてください」
「私珈琲にするわ」
「それじゃあ一緒ですね」
優香は以前拓也と珈琲店を訪れて以来、家でも珈琲を飲むようになっていた
間もなくして目の前に運ばれた珈琲から上る湯気が優香の心を温かくしてくれた
「拓也くん、わかった。。」
言いかけてすぐにやめた
拓也が目を閉じて心を整理しているのがわかったからだ
拓也は目を開けてあの雲のように真っ直ぐに優香をみている
「僕と付き合ってください」
優香は身動きできずにたじろんでいた
「急がなくていいです。ゆっくり答えを出してください」
続く