太郎side 俺とお前
早乙女太郎side
いきなりだけど
俺の毎朝は早い。6時に起きてまず弟と妹を起こす。
「次郎、白雪ー起きろー」
「「ふぁーい…」」
双子の弟と妹なんだけど………
超絶可愛い。うん。ハルカと比べても劣らない位に可愛い。
そして着替えさせ6時40分に3人で荷物を持って家を出る。
そして朝ご飯を作ってもらうために幼馴染の住む隣の家へ。俺ん家は両親が海外で仕事してるから今は親が居ないも同然。俺が飯作れればいいんだけど、あんまり上手くねーからなぁ…育ち盛りの小学生には可哀想だ。だから毎朝両親が高校生からの付き合いがあるらしい南家(ハルカの家族)に甘えている。南家の合鍵はかなり前から渡されている。
ガチャ
「おはよーございまぁす」
「「おふぁよぉござぁますぅ」」
「こら、ちゃんと挨拶しろよー?」
まぁ、かわいーけど。
「あら、タロちゃん、ジロちゃん、白雪ちゃんお
はよー」
「あ、チカ姉!はよー」 「「はよぉ〜」」
チカ姉は太郎の姉貴で、南家(ハルカの家族)の長女だ。ハルカにはもう1人姉貴がいるけどまだ起きてないみてぇ。
「皆〜、朝ご飯できてるよー」
リビングから声が聞こえる。この声はハルカのお母さんの聖名さんだ。ミナミミナっていいずらくねーんかな?
「タロちゃん、双子ちゃんでいつものよろしく
ー。私は母さんの手伝いしてくるからぁ」
「「「ぎょいー」」」
いつもの、とは朝に弱い2人を起こしに行くことだ。ハルカの姉貴…トキ姉はとにかく寝起きが悪い。ちょっと前まではチカ姉が根性で叩き起こしていたけど、チカ姉の長年の研究の結果(w)により次郎と白雪というトキ姉大好物のショタ、ロリならば機嫌よくスッキリと起きられるということがわかった。だから最近はふたりが起こす役に任命された。効果は抜群だ!!
「「トキちゃんー、起きてぇー?」」
「はいぃい!!」
ドア越しにでもトキ姉が飛び起きたのがわかった。やっぱ、あの2人は天使なのかもしれない。可愛いすぎて心配するレベルだぁ泣
さぁ、俺ももう1人の眠りの姫を起こしに行かなきゃ…
「ハルカぁ!!おぉきぃろぉお!!」
「うわぁ!?」
「………て、なんだ。太郎か、おはよー」
「おはよー…じゃなくて、はやく布団からでろ
ー。遅刻すんぞ?」
「えー、別に、ちょっと位大丈夫だよー」
でた、いつも真面目なくせに朝にだけ出る駄々っ子ハルカ…このハルカにはいつも悩まされている。なぜなら、この駄々っ子モードのハルカはたまにしかないからこそ、ほんとに俺の話を聞いてくれない。
「ねー、太郎ー?なんでここにいるのぉ?早く学
校いきなよー?まったく。不良はだめだぞ
ー?」
カッチーン
いくら寝ぼけてるからってせっかく起こしに来てやったのに…
「なんで、俺がここに居るかって?それはな…」
「…ん?」
「お前を起こすためだよぉ!(怒)」
「わ!?」
「おらこちょこちょこちょこちょぉ!!」
「わわ、ちょ、やめてっw」
「おらぁ、起きろっ!」
「…ンあ」
「ちょ、ハルカ変な声出すなよ…!変な気分にな
る…」
「ン、だぁって、くすぐったいぃ…ンあ」
「ハ、ハルカ…///俺もう我慢できなi……」
「ぁあ!ど、どこ触って …ンん///」
ビクビクッ
「も、もぉ起きるっ、から、かんべン…」
「ごめ、ハルカ…まじで我慢できないっ」
「え?」
やべぇ、ハルカの反応がエロ過ぎて…自分のことを抑えられねぇ…!
ピロンっ!
「た、太郎、LINEン!み、みなくちゃだよ、!」
「ハッ、俺、何してんだろ…」
「ハァハァ… 」
目の前にはパジャマがはだけた…いや、脱がされそうになって怖がっている涙目のハルカがいる…
まじで…何してんだよ、俺…
こんな朝から、小学生や家族がまだいる中で…
いつからこんな汚い自分になっちまったんだよ
「ハルカ、悪いけど、俺もう学校行くわ。今
日、数学の宿題友達と朝、やるからさ…」
「じゃ、じゃな、学校で!」
バタンッ
ドタドタッ
「あれ?ハルカはー?」
荷物を取りにリビングへ入るとチカ姉に聞かれる。
「多分もう降りてくるよ、俺、朝友達と約束して
て、もういくわ」
「あら、朝ご飯作っちゃったわぁ」
「あ、ミナさんごめんっ!帰ってきたら食う!じゃ、いってきます!」
「「「「いってらっしゃーい」」」」
………………
「ハァ、ハァ…」
とにかく学校まで走った。全速力で。汚い自分を吹き飛ばしたくて…
ハルカへの気持ちにはかなり昔から気づいていた。でも、この気持ちはハルカへ伝えるべきではないだろう。そう判断して俺はせめて幼馴染というラッキーな関係を楽しんでいた。
ハグしたって、関節キスしたって
「あの2人は幼馴染だから」と疑われたことはなかった。
なのに!!あーやりすぎた。絶対に嫌われた。
この前、押し倒されたとこをハルカに助けてもらったばっかりなのに…
「ハァ」
「…おーい、太郎ー」
「…」
「た、ろ、う!!」
「うぉっびびった」
「はよー」
「おー」
話しかけてきたのは去年から同じクラスの山崎だ。アホだけどいいやつ。
「あれ?南は?今日やすみ?てか太郎さんはなに
してんの?」
「まあ、色々あったんだよ…」
「あ、そう。で?なにしてんの?」
「は?さっきからなんだよ。」
「いや、人様の家の塀になんで壁ドンしてんのな
かなって」
「え?」
…ほんとだ…混乱のあまり頭が狂ったのかもしれない
どうしよぉーーーー
続く
また長々とすみませんっ
ここまで読んで下さってありがとうございます!