母と娘の失敗
沙織はお母さんとお茶を飲んで自室へ。
30分持つか・・
親子で10分余、お茶とお菓子で一服して、
沙織は「夕食まで勉強する」と言い、
自室へ。
それから約20分後・・
沙織は泣きそうな顔でリビングに。
母親に「おもらししちゃった」
「おむつは大丈夫?」
「うん、パッドだけ私が取り替える」
沙織はトイレに入った。
そのすぐ後で、
母親は急に尿意をもよおし、
リビングのソファーで失禁してしまった。
トイレまでまったくがまんできず、
「おしっこしたい」と感じたとたんにおもらし。
娘の沙織と同じだった。
トイレから戻った沙織は、
「お母さんはまだ大丈夫?」
「沙織がトイレに入ってるときに、おもらししちゃった」
「お母さんもたいへんね。おむつは?」
「たぶん、パッドだけ汚したと思う」
今度は母親がトイレに。
洋式便器の脇には、親子の「必需品」が入った
トートバッグが。
左右の脇に合わせて3つあり、
それぞれに、尿パッド、パンツ式おむつ、テープ式おむつが入っている。
トイレから戻った母親は、
「パッドだけ汚れてたの。ところで、勉強は進んでる?」
「うん、今は数学をやってる」
沙織が通う私立の女子中学校では、
1年生から3年生の生徒全員が、
高校3年生用の受験参考書による授業を受け、
エリートの大学受験学習塾の様相を呈している。
沙織が「お母さんも30分持たなかったね」
「そうね、親子だから。学校でいつも沙織と1番を争ってる子、何て言ったっけ?
あの子もおむつでしょ? 遊びに来るように誘ってみたら?」
「恵ちゃんね。
明日は金曜だから誘ってみる。お泊まりでもいい?」
「もちろん、いいわよ」
「じゃ、また、お部屋で数学の続き」
「夕食ができたら呼ぶから。がんばって」
「は~い」
(続く)