異能力バトル58
しばらくして、高校生という役職を放棄する事になった。
あまり意味はないだろうと息巻いて見るが、周りは皆一様に侮蔑しているのが分かる。
口々に言う。「なぜ」「なぜ」「なぜ」
一つ一つ答えるのは面倒だが、ひとえに出席日数の不足だ。
仕方が無い、忙しかった。
幾ら言っても分かってはもらえない。
もう子供ではいられないのだ。
強制的に大人になったのだから。
謀略の渦中にあるカラの座につくべき次世代。
つまり次代のカラ。それを選出する選挙が行われた。
暗殺も、賄賂も、何でもありの総選挙。
そんな中勝ち上がったのは、なんと松本武。俺だった。
永遠のナンバー2蘆屋三鶴を敵に回しての立ち回りは、桜八長重老残党と色即是虚無子の率いる色即是一家の連合に加えて、ヒーローになりたい魂使人の会なる新進気鋭の暗殺集団を背後に何をやってもうまくいく無双状態で松本武に軍配が上がった。
後から知ったことだが、最年少でカラの座を射止めると言うのはなかなかの宣伝効果をもたらした。
それまで政治に関心の無かった層、もしくは何をやっても動かないと諦めていた層を動かすことに成功したらしい。
加えて、魂使人であるということが要因で、経済界と呼ばれるお金持ちがこぞって松本に票を入れたというのは時代が動いた証とされたり、良く分からないところでいろいろな効果を生んでいた。
前任の桜八長重老を支持する層も取り込めた事も大きかったが、大きさで言うなら志願者をまるごと魂使人に変えて取り込めた事が大きかった。




