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異能力バトルもの  作者: 藤雅
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異能力バトル29


 空知は、話せない。喋れない。謝罪の意思が在ろうと、それが出来ない。

 それなので土下座をして見せた。

 謝ったつもりなのだろうが、そんなもので人ひとりを殺した罪を許せるはずもない。

 だが一先ずこれで謝意が伝わる。人ひとりを殺しながらへらへらしていた空知の姿はそこにはない。反省をしているという事だろうか。それで許す気にはならないが、その姿を見て芦屋はいつの間にやら消えていた。

 あとは好きにしろ。と、言われた気がした。


 翌朝。松本は空知を幽閉している部屋へ訪れて言う。

「お前は、実験台だ。」

 言って、手を伸ばす。まさか噛みつきやしないだろうが恐る恐る手を伸ばして、そして。


「またしても役立たずを仲間に引き入れた訳だが、何か策はあるか。」と松本は言う。

 役立たずとは即ち空知である。

「役に立つ気なんてさらさらないが、それにしたって役立たず呼ばわりは酷いじゃないか。」

「うるさい。お前は黙ってろ。」と松本は空知に睨みつけて言う。なんとも牧歌的な光景だろうか、ここに居る誰もがそう思っていただろう。

「策という訳ではないが。」と手を挙げる播磨蜜柑。誰も言ってみろとは言わないのに続けて言う。

「陰陽術の一端を垣間見た結果として言うものだが、決して不利ではない事が分かった。何しろ向こうの斥候、先兵、一番槍である所の空知の坊やをこうして懐柔したという事は魂使人が弱いという訳ではないという事だ。」

「強すぎるからこそ問題なのだ。」と舞北言霊。

「強くて、強くて、強すぎて、弱い人の気持ちが分からない。だから弱い人間が群れを成してしまう。魂使人を相手にだったらなにをやっても許されるという風潮が生まれてしまう。空気が敵になるというのは、これほど恐ろしい物はないんだ。」と空知晃は言う。

「そんなのは十も百も承知だ。」播磨蜜柑は坊やをねめつけて言う。

「だけど、魂使人勢も捨てたもんじゃないわ。」一ノ瀬瑠奈が加勢する。

「要因はいろいろあるけれど、やっぱり一番は最強の魂使人が復活した事。」言って一ノ瀬は松本を見やる。

「願いを現実にする事。それは確かに思ってもない事だった。」と語るは松本武。

 それは即ち、触れて他者を回復させる奇跡の復活を意味している。



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