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異能力バトルもの  作者: 藤雅
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異能力バトル21


 ふり返るとそこには美少女が居た。

 ついでに大男も居る。

「一ノ瀬、なぜここに居る。」松本は汚い物でも見やる様な顔をするとこれを言う。

「なぜもなにも、ナカマじゃない、私達。」と、一ノ瀬は勝ち誇って言い返すのだ。

「その通りだ。」大男が口をはさむ。「仲間は大事にしないといかん。」

「晴天殿も何故にこちらにおいでになられた。」播磨が構ってやると、大男も勇んで答える。

「父様が何か企んでおいでなのは以前から分かっていた。しかし、君が来たから何を企んでおいでなのかが分かったのだ。」

「企むという言葉は、強い言葉だな。」播磨は君と呼ばれた事に動じずそんな事を言う。

「連合を二分し、その片方の実権を握るお積り。つまり、反逆である。」

「反逆とは、また強い言葉だな。」播磨が答えるがそのほかの誰もこの大男に掛かる気はない様子だ。

「反逆でよろしく無いのであれば、謀反と言い変えてもいい。」

「なるほど、阿倍を旗印に連合を作ったのだから、今度は芦屋を旗印に団体を作るという読みか。」悪くはない。と言って言霊はにやける。

「悪くは無いが、それでも結局ナンバー2だろ。言霊殿は。実権を握った所で団体そのものが小さくなる上にそんな事をしたら今度こそ陰陽師連中にやられてしまうのではないか。」と播磨。

「損か得かなど二の次。見せかけの王を操る参謀という立場をモノにしたいのだろう。」

「そこまで耄碌しとらんが、丁度いい。お前も松本の旗下に入れ。」

「そら見た事か。」晴天は腕を組み顔を傾げる。かなり威圧感のあるポーズだ。

「違う。一ノ瀬というのは危険な奴だが、損か得かで動く事は分かっている分、扱いが安い。お前は損得勘定が出来ない所があるが、だからと言ってバカではない。それに、術を使えない阿倍の末裔などいつ始末されてもおかしくないのだぞ。」

「つまり、どういう事か。」我体も大きければ声も大きい。

「守り安い。」

「それで、一ノ瀬は何故ここに居る。」松本はまたも尋ねる。

「あら、聞いていなかったの。それじゃあもう一回言うわ、ナカマだから、よ。」一ノ瀬も腕を組み頭を傾げてにやけた顔を張り付ける。

「お前のナカマとやらは俺の敵だろ。つまり、お前も敵だ。」

「回りくどいわよ。言い方が。」

「ならば言おう。俺の腹を前後から二度も刺したお前を、今更信用すると思うか。バカ者め。」

「信用しなくてもいいから同情してよ。」

「そうやって、また俺を刺すのか。」

「刺した分刺させてやるわよ。うっさいな。」

「バカなのか。そういう事を言ってるんじゃないだろ。」

「あら、したくないの? 残念。」

「漫才の最中に悪いが、その一ノ瀬という奴の役割も決まったぞ。少年。」と播磨が口をはさむ。

「役割、こいつでも役に立つ事があるのか。」

「ある。というか。この中ではきっとこいつにしかできない役割だ。」

「こいつこいつって慣れ慣れしいんじゃない?」

「で、その役割とは。」

「家庭教師。」



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