五話
「ふう~やっと着いたな・・・」
あれから道を伸ばしていき、二日目の場所に野営地と食料保管場所を作り、護衛を置くように
した。配下のゴブリンが増えてきて(ゴブリンはもうすぐ500匹超えそうらしい)目的地が開
けているなら遠征村が作れるかもしれないから行き来しやすいようにだ。
おかげでゴブリン3中隊は此処にこれた。
「コボルトを先頭に散会して進むぞ。建物まで進んでそこを今日の野営地にしよう。」
「ガウ」(わかりました~)
風化した柵を越え、まずは建物まで真っ直ぐ進む。
家の周りは小さい畑跡で雑草が生えしげ、生活用地で踏み固めた場所にも雑草が生えている。
長い年月放置されていたようだ。
建物の側まで行き、元は扉があった入り口らしき所から中に入る。
屋根は落ちていないようだがホコリだらけで片側に竈や空になった水瓶はあり、薄汚れたテー
ブルや古ぼけてそのままでは使えそうもないベットはあるが、その他の荷物は何もなく引越し
後そのまま放置された様だった。
「皆手分けして周辺を確認してくれ。何かあったら連絡するように。
カースケ来てくれ!」
カースケとは闇カラスの名前だ。
「カー」(は~い)
「井戸が無いみたいだし、近くに水場があるようだから探してみてくれ」
「カカー」(りょうか~い)
家の周辺に危険な物は何もなく俺らが来た道の反対側に古い道跡らしきものが見つかった所で
今日の調査を終えた。
「ゴブ」(ちと狭いですが100名ぐらいは暮らせそうっすね)
「ガウ」(今後の開墾しだいで畑もできそうですが狩りと食料の輸送で最初はなんとかする
しかありませんぜ)
「ゴブブ」(そりゃしょうがないよな~とりあえず女達は呼ばず男中心でいくしかないね~)
「ごぶう」(んじゃ中間野営地の荷物もこっちに移動させますか?)
「一応水場も見つかったし集落作るにも材料がないし、一旦皆で中継地に戻り最大限の食料を
もってゴブリン2中隊はここにくるようにしよう。カラスはダンジョンまで戻り随時資材を
送り出すように連絡してくれ。」
「ガウ」(帰りは軽く道を作りながらっすかね?余分な手持ちの食料はどうします?)
「ゴブ」(家にあった水瓶の中に入れて机を蓋代わりにして隠しておけばいいんじゃない?)
「それ採用~そだね身軽になれば行き来も楽だし武器も半分は置いていこう」
「ゴブ」(解りました朝一から出発できるように夜のうちに準備しておきますね。)
「お願いするよ。それのしても何もなかったね~大鍋や水瓶があったのは助かったけど」
「ががう」(危険が無くてよかったじゃないっすか。おいら別集落のゴブリンなんかと戦闘に
なるんじゃないかと 冷や冷やしてましたよ。)
「クギャ」(でも此処まで何も無いってのも怖いですよね。近くに誰もいなかったりして・・)
「まっさか~何も無いところにダンジョンができる訳ないじゃない。侵入者があってのダンジ
ョンマスターなんだから~」
「ごぶ」(ですよね~)
(((((わははっはは~~)))))
そして月日は流れて行った・・・・・