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ダンジョンマスター始めました。  作者: 長谷川 勉
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四話

「あのサ~ 俺ってダンジョンマスターだよネ~~~~」


「ごぶ?」(マスターいきなりどうしました?)



「ごぶぶ~~」(おーい 倒れるぞ~)


「「ゴブ」」 ((わかった~~))


「がうーがががう~~~」(よ~~し倒れたら邪魔な根っこ掘り起こすぞ~」


「「「ガウ~~」」」 (((りょうか~~い)))



そこには出口周辺の木を切り倒す者、倒れてる木から邪魔な枝を切り落としてる者、

払った枝や木を運び出す者、残った根っこを掘り返すもの、出来た穴を埋めなおす者、

開拓に励む ゴブリン・コボルト建ちの姿があった。



「もう少しで夕暮れになるから今日はそこまでにしよう~。みんな怪我には気をつけろよ~」


((((は~~い))))


(((りょうか~~い)))


((((わかりました~))))


(村長わかりました~)


「ダレ!今村長って言ったの!!

 俺はマ・ス・ター!! ダンジョンマスターなの!!開拓村の村長じゃないの!!!

 確かにサー今は毎日毎日、木を切って根を掘り起こして畑や住居を作るスペースを作ってる

 だけサ! 日々畑や村が広がりやりがいはあるサ!!

 だけどネ!!

 本当はね!

 配下を増やしたり、罠をつくったりで侵入者を撃退したり、ダンジョンを広げるのが仕事の

 ダンジョンマスターなの!!

 開拓村の村長じゃ な・い・の!!! 」


「がう」(人数は増えましたね~)


「ゴブ」(良いじゃないですか。平和で~)


「確かに俺だって殺伐とした血みどろの戦いや日々狙われるなんて嫌サ!!

 アー嫌サ!!

 でもネ!平和だけどネ!

 これってもうちょっとどうにかならないもんなのかネ!!」


「ガウ」(そんな事言ったってマスター侵入者どころか魔物すりゃ居ないじゃないっすか?)


「ごぶぶ~」(あのダンジョン開放の時のドキドキしたのは何だったんですかね~

       いや~懐かしいな~)


「ガウ」(次の日に死ぬかと思って前の日に女房子供と抱き合って泣いたのを思い出すな)


「ごぶぅ~」(おいらあの時漏らすかと思いましたよ~)


((((あはははは~~))))


その時、一匹のコボルトが転がるんじゃないか?ってほど慌てて走ってきた。

やつは、いつもうっかりさんだ。食いしん坊でうっかりさんだ。


「がぅがう~~~」(そんちょ~~ そんちょ~~~大変です~~)


「村長じゃないでしょ!!

 マスターでしょ!!!!!

 まったくもう・・・んでハチベエ何があったの?喧嘩でも起こった?」


「がうがうがう」(それどころじゃないっす~カラスが言うにはかなり離れた所に森が開けて

         なんか建物らしき物があるところを発見したらしいっす~)


「なに!!そのカラスはどこだ?!! すぐ案内しろ!!

 お前らは今の作業を中断!倒した木の片付けをして戻るように!

 よし!いくぞ!!!」



ダンジョン入り口を中心に広がった集落はサッカーグラウンドぐらいまで広がり中心に木と

枝や草で作った掘っ立て小屋みたいなのが固まるように立ち並び取れた獲物を解体する者や

骨や皮や石・木などを使って道具を作るものたちが居た。

集落の中央、皆が集まってるのが見える。


報告によるとかなり遠くゴブリンの足で5日ぐらいの森の中、木が途切れ25m四方ぐらいの

場所が見つかったらしい。そこは草が生えしげ 中央には蔦が絡まった建物らしき物があり

大型の生き物は存在せず、建物は誰にも使われてないようだったらしい。

 


「なるほど・・・」


「がう」「ゴブ」(どうしますか?)



どうするかって行ってみるしかないだろう

しかし、5日か・・・少し遠いな・・・



「イチベエ遠征するとして、食料はどのくらいある?」



イチベエとはコボルトエー小隊長につけた名前だ ビー小隊長はニヘイ、シー小隊長はサンペ

イ、小隊が増える毎にシヘイ・ゴヘイと付ける予定だが今は3小隊しか居ない。

が、ハチベイだけは余りのうっかり加減につい付けてしまった。

ちなみにゴブリンは中隊長にゴブ太郎・ゴブ次郎と付けていってる。



「ガウ」(え~と生の野菜なら在りますが 肉は途中で腐っちゃいますよね?」


「ごぶ」(生野菜を往復で10日分じゃ結構な量にならないか?)


「ゴブ」(あ~確かに・・・荷物持ち専用の人数を入れると戦闘部隊の二倍以上の人員必要?)


「ガウ」(荷物が無くなったメンバーは途中で引き返したり、後から食料を持って追いかけた

     りで 途中で狩をしたりでどうにかできないか?)


「がう」「ゴブ」(う~~ん)


「よし! 目的地に向かうのはゴブリンは4中隊コボルトは2小隊とし、ゴブリン3中隊は

 食料を持ち残ったメンバーで索敵と狩りをしていこう。此処から二日目の野営地でゴブリン

 2中隊とコボルト1小隊は引き返し、俺らが出発してから6日後、ゴブリン3中隊とコボル

 ト1小隊は改めて野営地目指し戻ってくる俺らと合流できるようにしてくれ」


「がう」(わかりました。荷を造るのに時間がかかりそうっすね)


「う~ん、そうだな~んじゃ余裕もって5日後に一陣は出発するか」


「ごぶ」(んじゃ出発まで目的地方向の木を切り倒して少しでも楽に遠征できるようにした

     ほうが良いですかね~~?)


「そうだな~大きい木には手を出さず倒しやすいものや草を刈る方向で頼む」


「がう」(んじゃカラスに方向の確認して 明日からがんばりますか~)


「ゴブ」(畑は女達にまかせて、男全員で先に道を延ばす方向で行けば途中に食料を保管する

     場所も作れるかもしれませんね~)


「良いこと言うね~んじゃその方向でやってこう~んじゃ明日からがんばろっか~」



俺ら以外の痕跡・・・

まだ見ぬ俺の嫁よ!待っててくれ!!今俺がいくぞ!!!

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