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ダンジョンマスター始めました。  作者: 長谷川 勉
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三十二話

「それにしてもダントさんもグランドさんも来ちゃって良かったんですか?」


「な~に、この孫も大きくなったし、今回を逃すと探検には行けないからな~」


「荷台に何かあったときすぐ直せるようにドワーフも連れて行かなきゃならんし

 ドワーフを見つけた時直ぐ説得できるように今回はわしが来る事にしたんじゃ

 鍛冶仕事も順調で今なら皆に任せておけば良いしな~」


「そうですか~まぁこっちは二人が居ると心強いですがね~~」



八十ハチベエや地区長達に嘆かれながら決めた今回の探索は、陸地って事で・・・

ゴブリン騎兵  54名

コボルト騎兵  18名

巨人族      2名

ドワーフ     1名

荷牛車      6台 の少人数編成になった。

荷牛車担当はダントさんとリザードマン達でグラントさんは自分の二匹のダチョウ

に引かせてる専用車に乗り、ジャスは牛に騎乗している。 


今後マザーの所ででオークを引き入れて荒野に向かう予定だ。



「ガウ」(こっちは心強いですがその分八十ハチベエ叔父さんが泣いてましたよ)


「出てくるときも恨めしそうな目で見てたしね~そんなに来たかったのかな~」


「ガウ」(そんなわけ無いでしょ!仕事押し付けられてたから泣いてたんだよ!)



八十ハチベエは俺たちが居ない間の雑務を一手に引き受ける事になっている。

今回はお留守番って聞いて喜んでたから仕事を押し付けておいた。



「お!見えてきたぞ!わしはオーク村に来るのは初めてなんじゃ。」


「マザーは元気にしておるかの~~会うのが久々だ。」


村に入り広場で皆を待機させ俺たちはマザーに会いに行った。

畑仕事をしていたオークが先に知らせてくれたのだろう、家の前でマザーが待ち受

けてくれている。


「フゴー」(マスターいらっしゃいませ。みんなも良く来たわね~元気そうでなに

      よりよ~どうぞお入りなってください。)


マザーに招き入れられ、お茶と芋団子をご馳走になり近況を話しながら今回の訪問

理由を話し探索メンバーを紹介してもらう事になった。


紹介されたのは、若い者で編成された森を警備している自警団の21名で

各4人ずつ牛車に乗り此処で5台の牛車が一行に追加された。

オーク隊のリーダとして紹介されたのはマザーが後継者として目をかけて育ててい

るウルという若い雌オークで一人牛に騎乗していた。


「ありがとうマザー。人員と物資を融通してくれて助かったよ。」


「フゴー」(イエイエ、マスターも御気をつけて行ってらしてください。

      ウルを宜しくお願いします。)


「わかった、任せてくれ。 んじゃいこうか!!」



マザー達オークに見送られて出発した俺たちはオークに道案内をされながら

まずは近場の荒野を目指した。森の中に道は無かったが早速オークが働き邪魔な草

や藪を退かしてくれた。

道中オーク達とも親交を深め、歳が近いジャスとウルは同じ牛乗り同士って事で

よく話しているのを見かけるようになっていた。






4日をかけて森の端に行き荷牛車の走りやすい荒野を森沿いに進んでいく。

10日荒野を進み其処に野営地を作り、野営地を基準に森の中を5日探索し確認し

てからまた荒野を進むということをしながら進んで行き、途中でジャスとウルの

牛乗り競争やオーク達にグラント専用車の試乗など先に進むだけではなく楽しみ

ながら進むこと57日目のことだった。



「ガウ」(マスター先に誰かが居るみたいです!まだ遠くて良く見えませんが

     ひとりで森の近くの荒野に居て何かしているようです。)


「此方に気付いてる?」


「ガウ」(イエ まだ気付かれては居ないみたいです。)


「みんな止まってくれ!!」



急に隊列が止まったことでグラントさんやジャスがやってきたので事情を話し

コボルトを中心とした足の速い者と一部のゴブリン騎兵が先に森の中を迂回して

進み後方を包囲していき、本隊はある程度してから進むことになった。

コボルト達が出立してから2時間後進み始め、俺でも目視できる所に来ると

どんな相手で何をしているかが判るようになってきた。


彼は・・・男性っぽく森の側で地面に座り何かをしていた。

此方を気にする様子は無く俺たちが尚も近づいて行くと立ち上がり、地面に何かを

投げつけ、土を蹴り、わめき始めた・・・



「クソ! クソ! クソ!! クソが~~~~~~~~」



俺らが言われてるのかと思っていたが良く見ると此方ではなく荒野のほうを見て

騒いでいた。尚も近づいて行くと彼の周りの地面は他より湿り気があり、土の感じ

が違っていた。

俺たちは更に近づいて声をかけてみる事にした。



「クソ! 駄目なのか、駄目なのかよ!! イライラする。あ~~~~イライラ

 する!!! チクショ~~~このクソったれ~~~~~~~~」


「あ・あの・・・どうなされました?」



声を掛けると「今気付いた」という感じでこっちを見てくる。

その男は背が175cmぐらい痩せ型で腕も足も細長く髪の毛は緑が混ざった金色

長髪で耳がちょっと上に長く西洋系の顔立ちだった。

そして男は吼える様に答えると一気に話し始めた。



「どうした!!?どうしたって? 見ろ!この地面を!木どころか草も生えてい

 ない!わたしは其処が気に入らない!気に入らないから木の苗木を植えてみたが

 駄目だった、『では草なら?』って考えて繁殖力の強い雑草を植えてみても駄目

 だった。『土に水が足りないのか?』って考えて水を撒いても駄目、『それなら

 森の中の土と入れ替えたら?』って考えて土を入れ替えてみても駄目だった!

 何をやっても此処に木が生えない。草一本生えやしない!!」


「え・・ええ、そうですね 此処だけじゃなくず~と先まで荒野は続いてますね」


「だろ!?そうだろ!?わたしは『森に近いところなら生えるんじゃないか?』と

 考えて森の直ぐ横でもやってみたが駄目だった!これが許せるか?こんな状態を

 君達は許せるのか!!

 ・・・・・・・君達は誰だ?」


喚くだけ喚いてやっと此方の存在に気を向くことができるようになったようだ。


「あ・・・どうも。 俺たちをこの荒野の南のほうから荒野の先がどうなってるか

 を確認しにきました。俺はこの探索隊のリーダーでハジメと言います。」


「ほう、荒野の南から・・・わたしは樹人のキースと言います。

 南と言われましたが荒野をどのくらい進んでですか?」


「森沿いの荒野を大体30日ちょいぐらいかな?進んできましたね。

 でもこの荒野は海まで続いていますね~」


「海まで?どうして知ってるんですか?」


「前に南の海岸線を北に荒野を進んで探索したんです見渡す限りず~と荒野でした

 ね。」


「なるほど・・・もう少し詳しく聞きたいのですが、立ち話もなんですし食事でも

 しながら話しませんか?」



探索隊員には近くで野営するように指示をして俺とグラント・ダント・ジャス・コ

ウタの5人でエルトさんの申し出を受ける事にし、キースさんと共に食事をするこ

とになった。


 

 




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