二十四話
オークたちをダンジョン内の昔の訓練場に監禁し、入り口2箇所にバリケードを作
り巨人族の有志で見張り階層やダンジョン出入り口にも見張りを置き抵抗すること
も逃げ出すことも出来ないようにして、皆が集まり話し合った結果オーク集落に
行くことになった。
向こうの人数と兵糧を考え
騎乗部隊 200
ゴブリン歩兵 1000
コボルト 250
リザードマン 50
巨人族 10
の 1500を越える混成部隊だ。
これは、向こうのオーク集落との戦闘を考えての編成だ。
「と、言う事で君たちの集落に向かうことにした。」
「フゴ」(え!マスター本気ですか?やめましょうよ?もう反抗しませんって)
「がう」(行っちゃ不味いのか?やはり敵対するつもりだな?)
「ゴブ」(やっばり殺しますか?)
「まあまあ、殺すのは何時でも出来るだろうしオーク全員の話を聞いてからで
良いでしょ~」
「遠征中のオークの見張りは、わし等巨人族も手を貸そう。絶対氾濫など犯せさせ
んぞ。 任せといてくれ。」
「グランドさんお願いしますね~案内役に二人連れて行きますね。ブルゴニだけ別
の部屋に居るんので結束力は少なくなるはずですが 皆には油断させないようお
願いします。」
俺たちは荷馬車が使えないので荷物を牛やダチョウに積み出発した。
向こうまで通りにくいところを迂回して二十日近くをかけて向かうことになった。
着いた場所は、山間の木が剥げている所で片側は開けていて柵を作っていて入り口
が幾つかあり、小さい小屋が幾つも点在し、奥に大きめな小屋が建っていた。
「ここが君達の集落会? 家は少ないんだね~」
「ふご」(家は雌用です。生まれたばかりの子育てにはその方が良いらしいので
雄は外で雑魚寝してます。)
「へ~そんな習性あるんだ?」
「ふご」(マザーの教えです。)
「ゴブ」(マスター兵の展開終わりました。これで逃げ場はありません。)
「では行こうか。巨人族の皆さんと護衛の者達は俺と共に進むよ。先ずは話をして
みよう。戦闘は交渉がダメだった時だね。」
(((分かりました)))
俺たちは捕虜にしたオークの一人を先頭に50名ぐらいでオークの集落に近づいて
いった。近づいていくと向こうも気付き始め逃げ出すもの、武器を探してきて
構えるものと出てきて、遊んでいた子供達は家に隠れてしまった。
集落の中を良く見ると雌も多くみかける。
「フゴ」(なんだオマエラは! そいつを捕まえ徒党を組みやってきやがって
わし等の集落に攻め込むつもりか!)
「ふご」(そんな人数を連れて来てもこちらも兵は多いんだ!負けんぞ!)
近づくと向こうから声が掛かる。あまり動揺させないように近づき過ぎないように
気をつけて 声を掛けやすい所で話しかけてみる
「どうも、こんにちは~俺達はこの山を南に行った所に住む者たちですが
何方か代表者は居ますか?お話があります。」
「フゴ」(話って言うが、そのオークを縛っているのをどう申し開きするつもりだ
騙そうとしても無駄だぞ!)
「騙すつもりはありません。彼は仲間と共にうちの村に攻め込んできたんですよね
それで捕獲しました・・・」
FGOOOOOO~~~
見張りのものと話していると集落の奥から雄叫びと共に大きなドスドスという足音
が聞こえてきて一際体の大きな強そうなオークが走って近づいてくる。
「フゴー」(なんだい!あんたらはうちの集落にどんな用があるんだい!!)
「どうも こんにちは。俺は此処より南で配下と共に暮らしているハジメと言いま
す。実はですね。ここの集落の者がうちの村に攻め込んできまして・・・
なんでも世界征服をして王になるとか・・・その取っ掛かりにうちに攻めてきて
隷属しろと言われまして・・・」
「フゴー」(誰のことだい!そんなバカなこと言ってるのは!?)
「ブルゴニってオークに率いられた150名のオークなのですが・・・
皆殺しにして全て奪うと言われてたので、うち等としても其のままに出来ず迎え
撃って制圧はしまして生き残りは捕獲をしましたが 今後の事を考えるとそのま
ま放置はできないので、そちらの考えを聞きにきました。彼はその捕らえたオー
クの一人です。」
「フゴー」(あんた!本当かい!?本当にそんな馬鹿な事したのかい!?)
「ふご」(マザーすいません・・・ブルゴニさんがどうしてもって・・・)
「フゴー」(わかったよ。あんたら武器を下げな。彼らを迎えるよ)
大きな雌オークの言葉で集落の者達は武器を下げ俺らを迎えるように道を開けた。
俺はゴブリンやコボルト達を入り口で待ち行動を起こすときの連絡員として残し
護衛に武器を持った巨人族と足の速い数名のコボルトだけを連れて集落の中に
入っていった。