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ダンジョンマスター始めました。  作者: 長谷川 勉
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十八話

「ゴブ」(これは崖に沿って西に進むしかないですね~)


「そうだね・・・北に見える陸地と繋がってるかどうかを調べたいよね。食料は足

りそうかい?」


「ゴブ」(片道2ヶ月を予定してましたが、海で食料を調達できてた結果 まだ3

ヶ月分以上残ってますが、この先が崖のままなら水が足りそうもありま

     せん。)


「そっか・・・水は最大まで貯めたら何日分になりそう?」


「ゴブ」(6日分ぐらいですね。)


「わかった・・・八十ハチベエすまないが少し無理をするよ。5名を選抜して手持

 ちの最大限の物資を持って探索に出てくれ。」


「ゴブ」(少数だと危険では?)


「今回は速度重視で行く、敵が出たら逃げる。この崖が何処まで続いてるかをどう

 しても確認したいんだ。」


「がう」(判りましたオイラに任せてください。任務を果たしてみせますヤ~)



それから話し合って 隊長に八十ハチベエ、先行に2名、3名が荷物を持ったダチ

ョウを2匹ずつ引き、崖に沿って西に疾走することに決まった。



「八十ハチベエ頼んだよ。俺達は浜辺に近いところで2ヶ月は待てる。無事に戻っ

 てきてくれ。」


「がう」(任してください。今回ばかりは任務も重要なんで注意して行ってきます

     ヤ!)


「俺も行きたかったんだが水を作れるのが俺しか居ないからな・・くれぐれも注意

 してくれ、頼んだよ。」


「がう」(では行ってきます。)







八十ハチベエ達と握手をして送り出した俺達待機部隊は、海岸と崖の境目がどうな

っているかをもう一度確認したり、海中の生物の変化を確認したりして探索隊が帰

ってくるのを待ち続けた。



「ごぶ」(リザードマン達も何人か来て貰えばよかったですね。俺達じゃ満足に海

     中を調べられませんからね~)


「それでも予想をしてたけど徐々に海底は低くなってる事が確認できたからね~」


「ごぶ」(海村のヤツが何人か居て助かりましたね~)


「彼らが泳げたから多少でも調査ができたからね~今日で35日目、彼らが無事な

 ら良いけど」


「ゴブ」(八十ハチベエがうっかりしなきゃ良いんですが・・・)


「ごぶ~~」(戻ってきたぞ~~探索隊が戻ってきた~~)



水を作りながら雑談してた俺達は、八十ハチベエ達探索隊の元に駆けつけた。



「みんな、無事か!!」


「がう」(マスター只今戻りました。ダチョウは4頭潰れましたが全員無事です。)


「よかった。先ずは休んでくれ、落ち着いてから探索の状況を聞かせてくれ。)


「がう」(ありがとうございます。)



一時間後、改めて主だったものが集まり話を聞くことになった。



「がう」(この先もずっと崖が続いてました。崖は一旦、徐々に南に向かいました

     が後に北に向かって進み、その後東に向かって続いてました。内陸は、

     今までと同じで植物も動物も居ませんでした。)


「大地がえぐれた様に削られているのか・・・川や湖は無かったのかい?」


「がう」(在りませんでした。水が無い為か、虫すりゃ居ませんでしたね・・・)


「ゴブ」(やはり大地が死んでるのか・・・)


「ごぶ」(マスターやっぱりこれ以上進めませんゼ?)


「ガウ」(北を目指すならこの死の大地を迂回して山沿いを行くか、海を越えるし

     かないですね。)


「ゴブ」(もしくは、海を渡るか・・・)


「どちらにしても戻るしかないな。今回の探検は此処までだ。」


「がう」(目ぼしい物が何も見つからなかったのが痛いですネ~)


「ごぶ」(何も無い事が見つかったって事だな・・・)





俺達は諦めて帰還した。

探検は失敗とされたが探検隊の皆は何もない『死の台地』からの、八十ハチベエ達

はは崖に囲まれた『死の海』からの帰還者として、その勇気と行動力を称えられた


その後リザードマンの長老と会談をし調査の協力を得た俺達は海から船で北上し、

死の海を調査した結果、死の海は人族の国の王都があった場所が中心で海底もその

あたりが一番低く何らかが原因で大地を巻き沿いにして消滅したらしいって事がわ

かった。

配下のゴブリンやコボルトは北への発展を諦め、(死の大地を越えた先だと開発が

しにくい)南の開発を進めていく事にしたらしい。その開発には、海に強いリザー

ドマンの協力が大きく幾つもの港が作られ資材輸送にも貢献していった。


俺は死の大地の北に後ろ髪をひかれつつ、魔法の練習をしたり、魔法の才能が在り

そうな配下を探して教育したり、南の大草原の開発を魔法を使って協力したりして

るうちにあっと言う間に月日が流れていった。






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