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ダンジョンマスター始めました。  作者: 長谷川 勉
17/34

十七話


「ごぶ」(今回の探検は水場の分からない荒地の探索ですが、マスターが魔法を覚

     え、海水から水と塩を分離することに成功させてくれたおかげで、乾燥

     させた食料と香辛料そして度数の高いお酒だけ持っていけば良くなりま

     した。マスターに拍手を!!)


パチパチパチパチ・・・・


「ごぶ」(乾燥させた食料もマスターの手作りですが同じ大きさで三分の一以下の

     重さです。よって、十分な量を持っていけるようになりました。これで

     獲物の居ない荒地でも探索できるはずです。)


おおお~~~


「ごぶ」(今回の探検は、まず海岸沿いを北上し、人族の国がどのようになってる

     かを確認するのが目的です。できれば交流を。最悪、争いにもなるでし

     ょう。)


ヒソヒソヒソヒソ・・


「ごぶ」(しかし!今後の事を考えた時、今!行かなければ成らないのです!!

     子供達や子孫に宿題を残しては、いけないのです!!!)


おおおおおお~~~~~~


「ごぶ」(今後のことは皆さんに掛かってます。がんばってください。是非、生き

     て帰ってきてください・・・・・では、マスター出発の合図を。)


「では!出発!!!」



海村村長の挨拶と激励を受け、来てくれた村民達に見送れながら俺達は歩き始めた

今回の探検は、ゴブリン150名、コボルト30名、全員騎乗で荷物運びに牛車5

台の編成だ。牛は荷物が減ってきたら食料に成ることになっている。



「とりあえず、岩場を越えて海岸に出るところまで進もう!」


「がう」(わかりました。全体に伝えてきます~)


「ゴブ」(マスター荒地は生物どころか植物も生えてないって噂ですが本当ですか

     ?)


「うん・・・生物が居ないから敵も居ないようなんだけど、水場もないんだよね~

 魔法って物質の移動操作ができるって術だから魔法を覚えた後、水分の移動操作

 をがんばって覚えたんだよね~」


「ゴブ」(へ~~そうだったんですか~他に何ができるんで?)


「土を動かしたり風を起こしたり火を操ったりは出来るみたいだけど今はマダマダ

 だね~」


「ゴブ」(なるほど~まだ水操作だけなんですね~~土を動かせれば川を引くこと

     ができるようになるんですか?)


「今は小さい川ぐらいしか無理だよ~長い距離になると何時までかかるか・・・」


「ごぶ」(草原や荒地に川を引けたら生活圏も増えそうなんですがね~)



俺達は雑談をしながらもダチョウを走らせ、先に進んで行った。







ポリポリッポリポリッ・・・・


「ん?八十ハチベエ、何を食べてるんだ?」


「がう」(フナムシの姿焼きっす。マスターも食べます?香ばしくてうまいっすよ

     ~)


「ちょ!! 絶対食わん!! チョッ!見せなくていい!!」


「がう」(マスター好き嫌いは良くないっすよ?)


「そう言う問題じゃない!! 」


・・・

・・


「がう」(砂浜に何故か石が多いっすね~~あ!動いた)


「バッカ!!ありゃ蟹だ!! 皆!急げ!今夜は蟹尽くしだ!!!」


「がう」(へ~旨いんですか?あんな石っコロ)


「ゴブ」(マスター籠に入れて生きたまま運びましょう!海藻と海水をかけておけ

     ば十分死なないはずです!)


「判った!おい!何人か海藻とか集めて入れ物作ってくれ!!みんな急げ!!!」


・・・

・・

「がう!!」(マスターヤバイっす!家よりデカイ蛸が浜に上がってきました!)


「アハハハ そんなドデカイ蛸が居る訳ないだろ~~また流木に絡まってる海藻で

 も見間違えたんだろ~」


「がう!」(ホントですって!!滅茶苦茶デカイんですって!!)


「またまた~~~・・・・って! ホントにデカ!!!マジか!!みんな内陸に逃

 げろ~~」


「ゴブ?」(マスター倒さないんですか?)


「あんなの ムリムリ!!打撃が利かないはずだから水辺はヤバイ!!荒地に向か

 って逃げるんだ~」


・・・

・・


「がう」(この前の蛸はヤバかったですね~うちらの武器じゃ切れないし、槍で足

     を刺しても応えないんですから・・・)


「だから言っただろ? 調子に乗るから二人連れていかれちゃったし・・・」


「ゴブ」(正直、あんなフニャフニャしたのがあそこまで強いとは思いませんでし

     た。俺の指示ミスです・・・)


「済んだ事は、諦めよう。何事も経験だよ・・・帰ったら倒せそうも無い危険生物

 が居るってことを皆に伝えないと不味いね~」


・・・

・・

     

危険な事もあったが物資の不安は無く24日ほど俺達は海岸沿いを進んできた。

その間は右側に海、左は一面の茶色い荒野で緑は一切見えなかった。

隠れるところが無く遠くまで見渡せる荒野側は、動いている者が見えず警戒する必

要もないほど安全だった。

     


「ガウ」(これだけ荒野が広がってここに住む生き物が居ないってのはおかしく無

     いですか?)


「ゴブ」(遠目ですが草一本生えてなさそうですよ?)


「ガウ」(今、考えると森から出てイキナリ荒野ってのも変ですよね?地面が硬い

     ってわけでもないのに・・・)


「がう」(マスターこの先崖になってます~~)



先行して偵察していた、八十ハチベエが戻りながら報告してきた。



「迂回できそうかい?」


「がう」(無理ですね~~西に向かって、ず~~と崖が続いています~)


「わかった~~

 何人か付いて来てくれ!とりあえず見に行こう。残ったみんなは此処で待機して

 居てくれ」



俺は八十ハチベエ達が付いてきてる事も確認せず、偵察していた方向にダチョウを

走らせた。

予感はしていた。

海側は普通なのに陸地は異常だって事を・・・

遠くに見える西の山脈やダンジョンが在った森より南と比べて、

こっちは何も無さ過ぎる事を・・・


北にも西にも遠くに陸地が見える。

しかし、目の前には何も無かった・・・

大地がスプーンでえぐられた用に急に無くなっていた・・・・

幅を間違えていたみたいで読みにくくて申し訳ありませんでした。

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