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ダンジョンマスター始めました。  作者: 長谷川 勉
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十二話

「こんにちは~村長居ますか~?」


「ゴブ」(これはマスターそれに、ハチベエ、お久しぶりですね~何時ぶりですか

・・・此処の河をさかのぼったのが昨日の事のように思い出されますね

~~いや~~懐かしい~)


「がう」(いや~あの時はお互い若かったっすね~命知らずに無茶してたっすよね

~)


「ゴブ」(ほんとにな~何処に敵がいるかも食料が手に入るかも解らないのに人外

秘境を旅したりな~無茶ばっかりしてたよな~)


「そうそう。楽しかったよね~」


「ゴブ」(今となっては楽しい思い出ですな~)


「うんうん・・・・んで!船作って河向こうに冒険しようと思うんだけど協力して

くれない?」


「ゴブ」(船?冒険?ですか・・・船って簡単に作れる物なんですか?)


「イヤ。其処は手探りなんだけどね~とりあえず人手と大工を貸してくれない?」


「ゴブ」(・・・・)


「いや~~池村で頼んだんだけど『流れの緩やかなこっちの河のほうが渡りやすい

んじゃ?』って言われてさ~ 確かに此処なら川幅は広いけど流れが緩やかだか

ら行き来はし冒険仲間の五十七郎君も居るし遣りやすいかな~~ってね~」


「ゴブ」(チッ押し付けやがったな・・・・わかりました。わたくしも今ではこの

河池村の村長なので責任があって手伝えませんが 村に居る1大隊をお

貸しします。大工も心当たりを紹介しますね。)


「いや~助かるよ~んじゃ早速行こうか~」


(ハチベエ止められ無かったのか?)


(五十七郎さん 無茶言わないでくださいよ。俺だって無理やり連れてこられたん

だから・・)


(マスターは相変わらず無茶ばかりだな・・・・)








五十七郎さんの家を出た俺達は大工さんの所でお弟子さんを借り、警備部隊から

1大隊を借り村はずれの人気の無い池のほとりに集まった。



「んじゃ早速始めようか~此方に居る大工の建八郎さんの指示で動いてください」


「ごぶ」(大工と言っても オイラはまだ半人前なんですが・・・)


「大丈夫、大丈夫張り切っていこうか~道具も借りてきたし、まずは木をきりだし

ていこう。」


「ごぶ」(水が入らない精密な大きな箱なんて、とてもじゃないけど作れませんよ

・・・)


「がう」(建八郎、諦めろ・・・この人は言い出したら聞かないんだよ・・・)



その後は箱船を作ってゴブリンを乗せてみては沈み・・・

木をくりぬいてカヌーのようにしては引っ繰り返り・・・

筏を作ってみては途中で木を繋いでいた縄が切れ、流されて・・・

試行錯誤の末 遂に船を完成させた。



「遂に俺達の船が完成したな・・・」


「がう」(筏ですけどね・・継ぎ接ぎだらけの・・・)


「この船は完成させた船大工を称えて建八郎号と名付けよう・・・」


「ごぶ」(勘弁してください・・・こんな流木の塊みたいなの・・・・)


「では、皆のもの。乗り込むのだ」


「「「ゴブ」」」(((あの・・・そろそろ帰りたいんですが・・・・・)))


「ゴブブ」(いや、マスター申し訳ありませんが我ら警備隊は村を守る任務があり

ますので)


「あー任務があるか~~んじゃしょうがない・・・五十七郎さんの所で相談してみ

ようか~」


「がう」(そうしましょう。今日のところは筏が流されないようにして戻りましょ

う。)



五十七郎さんに相談した結果、改めて河向こう探索隊を公募することにして集まる

まで物資の確保をして待つことにした。


ちなみに、建八郎さんは今回手伝ってくれたゴブリン達と共に船大工事業を始め、

後に最初の船を作った昔話を涙ながらに語り続けたらしい・・・


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