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The eighth day

『君は何のために生きている?』

ヴェクセルはそういった

『貴方は一体何?』

ホーリィが続いて言葉を発する

『『僕らにとって貴方という存在は認識できるもの?』』

エイトとカレンも言う


レイスは軽い微笑みをして外を眺めていたが、突如血まみれになり

悲しそうな表情と言うか・・・血の気のない表情で言った

『貴方にとっての終わりは何・・・?』


『残されるのは何?怒り?悲しみ?それとも存在した証?

そんなもの残らないよ。貴方は存在しないのだから。

僕らにかかわっても意味なんてないんだよ?

僕らは消えていくのだから。』


『愚かな人だ。何をそう深く考える?戻ればいいだろう?

死にたくないのなら!!!!』


『苦しめ!嘆け!叫べ!その身が朽ち果てるまで!!』




「・・・る・・・せし・・・セシル!」

誰かの呼びかけにセシルは目を覚ました。

まだはっきりしない視界の中に写る明るい色の髪の毛。

あぁ、笑顔がよく似合う彼だ。

「・・・レイスですか。どうしました?」

「いや、すごい苦しそうにしてたからさ、危ないかなって思って。」

「・・・私、何か言ってました?」

「ん?いや、何か・・・『消えないで』とか。」

だめだ・・・思い出せない。

いや、思い出したくない。

何か恐ろしい夢だった気がするから。

「さて、セシル。街へ久々に買出しに行かないかい?」

「そうですね。エイト、カレン、行きますよ。」

「「はーい」」

まるで家族のように皆と過ごせる生活が

このまま続けばいいのに。


中央区の方で日用品を買い集めて、噴水のある広場で一休みしていると、

ちょうどそこにヴェクセルがやってきた。

「あれ?皆さん買い物ですか?」

「ヴェクセル!久しぶりっ!そうなんだ、買い物。ヴェクセルは・・・あれ、見たことない服着てるね。」

「え?あぁ、僕、休日以外は学校に行ってるんです。2番区内にあるウィルド魔法学院。」

「ウィルド魔法学院?あぁ、最近出来た?」

「はい。元々僕の種族がルーンを使う魔法使い達だったので、僕もルーンを使えないといけないから。」

「あれ・・・ヴェクセル幾つ?あの学校確か、18歳未満・・・」

「16です。」

「飛び級ーッ?!」

「いえ、願書で歳を鯖読みさせただけです。」

やってはいけないと思うのですが・・・;

「そっかぁ。まぁ、頑張れよ!!」

「はい!」

楽しそうにそう話していると、ヴェクセルの後ろから声が聞こえた。

「そうか、お前か。ルーンの術師ネーゼの息子は。」

「!!貴様ッ?!」

驚いたような表情でヴェクセルは振り返った。

ヴェクセルの振り返った視線の先には、一人の男性がいた。

だらしのなく黒いスーツを着て、右耳には多数のピアスをしていた。

「もちろん俺が何者か分かるよな?いままでも散々追いかけられまわったんだから。」

「・・・D.K。」

「そう、D.K。俺はその一員、バニッシュ。」

気軽な雰囲気の彼はにこにこ笑いながらそう言った。

「D.K?」

レイスは不思議そうにヴェクセルに問いかけた。

無論、皆もヴェクセルの方を伺う。

「D.K。通称Doll Killer.彼らの言うDollとは、ルーン魔術を使う一族のこと。古来より僕達ルーンの一族は避けられていた存在。なぜなら、当時僕ら一族の住む村の近辺にいた人間は僕らを【悪魔】と呼ぶほど恐れていたからね。」

「そう、ただ、ルーンを覚えるのは別に問題は無い。【ただの人間】ならな。しかし、ルーンの一族に覚えられると厄介なんだよ。お前らは手加減を知らない。元々暴走本能が強く、ただ、人を殺すことしか知らない野蛮な一族だからな。」

「お前ッ・・・・・・!!」

レイスが怒りながらバニッシュに吠えかかろうとしたが、ヴェクセルの無言の静止に止まった。

何かもの言いたげそうな顔をしていたが、レイスはおとなしくヴェクセルに従った。


第3部【嘆きの前兆】編です


ついにやっと3部目です

やりました!!

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