表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第1章 勇者マストダイ!! 【勇者なのに……〇〇されました。】
50/53

第50話  神の慈悲……?


「こうなったら……お花畑の術!!」


(ポポポ、ポン!!)



 トップの人が粉々に滅茶苦茶にするって言ってきたので、更に攻撃を止めるためにお花畑の術を使った! これを使えばみんな仲良くお花畑! これで男の人も女の人も、子供もお年寄りも、悪い人もいい人もみんな仲良くお花畑になるんだから!



「あら、まあ。私の鉄槌が綺麗な花束になってしまいましたわ。これでは戦う事もできませんわね。」


「やっぱりダメだよ! 怖い金槌を振り回すなんて事は止めてほしいよ。金槌はお家を建てるときに使う道具なんだからね!」


「あらあら、お優しいこと。なるほど。特に貴女の精神性は捨てたものじゃありませんわね。獣人でなければ、魔王の一味でなければ、聖職者になるよう説得致しますのに。まことに残念ですわ。」



 トップの人の金槌は私の術で大きめの花束になった。これでしばらくは金槌が使えないはず。それでもトップの人は私達のいるところへゆっくり歩いてきている! 武器がどうなっても問題ありませんわと言っているかのように前に進み出てくる。



「如何なる妨害を受けようとも、ワタクシ達は決して歩みを止めるわけにはいかないのですわ。教団、教義を守り抜くために断固とした態度を取らねばならないのです。」


「それを口実にオレ達獣人を痛め付け、根絶やしにしようとするのかよ! オレ達も全部の人が危害を加えようって思ってる訳じゃないのに!」


「中にはそういう方もいるでしょうね。でも大半はワタクシ達教団や神に楯突こうとする愚か者ばかりでしょう? そういう方々を選別する手段なんて都合のいいものはこの世に存在しないのです。一律、全てを浄化することこそが慈悲というものでしょう? それがワタクシ達、信徒に神が与え給うた使命なのです。」



 キノ君がトップの人を非難しても、物ともせず毅然とした態度を変えようとしなかった。私達獣人(コボルト)を根絶やしにするのは神様に与えられた役割と言って聞かなかった。乱暴な人が多いからといって見分ける方法がないから一緒に倒されてね、って怖いことを言ってる! それが神様の慈悲? 神様がそんな怖い人なわけない!



「オレらはともかく、魔王に関係ない人まで叩くのは納得いかないよ! 見分けられないからって全部根絶やしにするっていうのはあまりにも乱暴すぎる!」


「乱暴? 神の慈悲を侮辱するのですか? 一斉に根絶やしにされないだけでも、ありがたいと何故思わないのです? 神はその気になられれば神の雷によって一瞬で焼き払う事も出来るですよ? そうならないだけでもありがたいとお思いなさい。」


「やろうと思えば一瞬でできるって言うのか? 大したお力だね……。」


「ひええっ!? コワイ!? 一瞬ってそんな!?」



 トップの人の言葉に私達は3人とも思わず息を飲んだ。その気になれば一瞬で滅ぼせる力を神様は持っている? 昔から神話とかおとぎ話にはそういう話が出てくるけど、本当の事なの? ああいうのは何かの例えみたいなものだと思っていたけど、教団の人は本当にそういうことができると思っている? 本当にここまでトップの人が信じているのなら、それなりの根拠はあるはず。



「貴女達は神に反逆を企てた魔王の眷属。魔王が神と戦うために作り出した尖兵。だから存在自体が邪悪その物なのです。貴女達を根絶やしにしなければ真の理想郷を作ることが出来ないのですよ!」



 トップの人は花束を振りかざし、私が金槌に纏わせていた魔力を全て振り払った! 見た目は変化していたから、術は効いていたと思っていたのに! あの金槌は魔法を壊すだけじゃなくて、金槌自体にも魔法が効きにくいんだ!



「そんな!? キョウナの術が効かないなんて!!」


「素敵なお花でしたけど、神の威光を押し止める事など不可能なのですわ。如何なる苦境でも、暗闇に閉ざされた場所でも、その威光を轟かせることができるのがこの鉄槌なのです。」


「こうなったら、実力で叩き伏せるしかない!!」



 私の術が破られ、ここは普通に戦って倒すしかないと考えたキノ君はトップの人に槍を持って襲いかかっていった。トップの人は金槌を持っているとは思えないほどの動きでキノ君の槍を防いでいる。何度も何度も! どこの誰だってかわせる人なんていやしない攻撃をあっさりと防いでいる!



「実力行使ならワタクシの様な細腕の淑女を倒せるとお思いになったのでしょう? その希望も見事に打ち砕かれましたね?」


「くそっ!? なんでこんなおばさんにこんな動きができるんだ!?」


「おばさん? まあ、なんて失礼な。せめて淑女と呼んで欲しいものですわ。」


(ガゴッ!!!)


「うわっ!?」



 コボルトの中で体格も良くて運動神経のいいキノ君が簡単に吹き飛ばされた! トップの人は普通の女の人の体格だし、むしろ細い方! それなのにあんな金槌を振り回して、キノ君を軽くあしらえる程の力を持ってる! なんだか、おかしい。あの人の体には何か特別な秘密があるような気がする……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ