表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第1章 勇者マストダイ!! 【勇者なのに……〇〇されました。】
48/53

第48話 勇者ロアの影響力


「最たる例はフェルディナンドですが、その他の相手もロアの力に影響されて自滅した傾向が見られます。」


「いまいちピンと来ないな……?」


「直近でも発生してましたよ。そのお陰で全滅しかけていました。例の人造人間(ホムンクルス)がその影響でロアを窮地に陥れましたが、力を使いすぎて肉体が崩壊してしまったのです。」



 勇者と同じく、ハリスの塔の中にはいたが、彼らと一緒には戦ってない。オレ達はハリスを単独で叩くつもりだったが返り討ちに合い、撤退せざるを得なくなった。脱出後に塔が崩壊するのを見てロアがハリスを倒したのだと悟った。だからシャルルの言う現象は目の当たりにしていない。



「押し掛け弟子を装ったスパイにすら影響を与えてしまったようですね。ハリスの企みが裏目に出てしまった様です。普通の相手ならばこうはならなかったのでしょうけど。」


「熱心な研究ぶりだ。勇者ロア評論家を名乗った方がいいんじゃない? 元勇者って肩書きよりはしっくり来る。」


「面白い提案ですが却下させていただきましょう。私はクルセイダーズ特別顧問という正式な肩書きがありますからね。お忘れなきよう。」


「ふーん、あっそ。どうでもいいや、そんなこと。」



 確か聞いた話によると、この男は現在クルセイダーズをはじめとした関連組織の間で暗躍してるんだっけ? 教団側と騎士団側の間に入って調整役を勤めたり、両者に顔が利くのを最大限に利用して活動しているのだと。元勇者が随分とつまらない仕事をしているもんだ。でもそれはあくまで表向きの顔でしかないんだろうけど。



「例はこのくらいにしておきましょう。発動する条件、これもまだ仮説レベルではありますが、ロアとの意思の疎通を図ったかどうか、に関係しているものと思われます。」


「えっ? じゃあ、オレも条件満たしてんじゃん?」


「その通りですよ。だから、あなたと彼を別個の場所で処理する事にしたのです。あなたは比較的に交流した時間が短いようですからあまり影響はないでしょうけどね。まあ、用心するのに越したことはないでしょうけど。あなたが魔王である限り、発動されては厄介ですからね。」



 この男……コアの力の本質に気付いているのでは? オレ達、魔王ならまだしも、ただの人間がコアの隠された能力に精通しているのは何か不可解だ。やはり”七賢人”の一人だという噂は本当なのかもしれない。連中なら知っている情報でもあるし……。奴ら”七賢人”はこの世のありとあらゆる秘密を知っていると言われているし、神とも関わりがあるという話も……。



「後はどういう条件でその影響が強まるのか? それは絆の深さや交流の深さに比例して強まるようですね。そうでありながら、敵対している相手にも発動条件があるのは何故か?」


「ウン、それだけだと説明がつかないよね? なんだと思ってんの?」


「彼とどれだけ信念をぶつけ合えたかにかかっているようですね。短時間で決した相手には発動しないのはそういう事でしょう。」


「なるほど。だから、(ティーグ)(ハリス)は大して力が発動せずにやられたのか。(サナ)(シャロット)はそれなりに健闘したようだけど。」


「時間が長ければ長いほど、相手に不利に傾いていく傾向があるようですしね。ヴァル・ムングやフェルディナンドが圧倒的に優勢だったのに敗北したのはそういう理由があると私は分析したのです。」



 ロアよりもはるかに格上の相手が負けたのはそういう理由があるのだとすれば納得できる。フェルディナンドはそのまま死んだが、ヴァル・ムングが一度絶命させられたのに甦ってきたのは”勇気の共有”の影響だとすると全て説明がつく。敵対していても、アイツへのリスペクト()執着とか恨み()が少なからずあれば、奇跡が起きるのだろう。



「でも、いいのか? オレにここまで話してしまっても?」


「別にいいですよ。話したところで彼が近くにいないと力は発動しにくいですからね。あなたのように交流時間が短いのなら尚更です。それにあなたはここで最後を迎えるのですからね。」


「は? 本気で言ってんの? お前らだけで倒せるとでも?」


「準備は万端です。それに私達だけで、戦うとは一言も言ってませんよ?」



 その瞬間、スッと奴らの傍らに二人の人間が姿を現した。大柄な男と細身の女。女の方は最近、不可視の鎌に入ったという新入りのヤツか? 男の方はブレンダン……? ヤツとしか思えないがどうやら様子がおかしい。フルフェイスの兜を被っているので顔が見えない。これは……?



「あなたの相手をするのは彼らです。あなたには新たなる伝説を産み出すための礎になってもらいます。」


「伝説がなんだって?」


「彼女、ヘイゼルは異端審問会から輩出された新たなる勇者となる候補者です。初戦の相手として魔王はうってつけの相手ですからね。」


「そうかい、そうかい。それはおめでたいね。その伝説もここで終わると思うけど。」


「ハハハ! あなたごときの魔王などあっという間に倒してしまうでしょう!」



 なるほど。オレをただ倒すだけじゃなかったんだな。オレを倒して勇者を擁立するための足掛かりに利用しようって魂胆か。それも無理だろうね。ブレンダンにはオレを倒せるほどの力はない。そこの女もだ。悪いけど、速攻で倒させてもらおう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ