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【第4部】勇者参上!!~勇者マストダイ! 不適格勇者を直ちに排除せよ!!~  作者: Bonzaebon
第1章 勇者マストダイ!! 【勇者なのに……〇〇されました。】
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第37話 キチンと煮沸消毒した上で洗濯しましょう!


「貴方達は他の囚人たちを中に戻しなさい。頼みましたわよ。」


「ハッ、司教様!」



 オードリーの指示により、俺ら以外の囚人達は黒服連中に引き連れられ建物の中に入っていった。以外と大人しくというか、まだ”お花畑”状態が継続していたため、彼らも素直に従っているのだ。中ではもっと楽しいことが待っているよ、とか言われつつ嬉しそうにしながらである。完全に幼児退行してるレベルである。



「へっ、人権すら保証されてない連中だってのに、以外とお優しいんだな、司教殿は?」


「彼らは犯罪を犯したとはいえ更生の余地があります。キチンと教育した上で社会に戻ればいたって普通の人として生活が出来るようになるのですわ。」



 結局彼らは元の場所に戻されるのか。この後の巻き込みを防ぐと言う意味ではその方が都合いいが、彼らを味方とする戦略は取れなくなった。どうせなら彼らと結託して大暴れ出来れば良かったのだが……お花畑状態になっていればそれも不可能。皮肉にもタヌキ娘の術が裏目に出てしまったようだ。



「普通ねえ……。洗いざらい記憶を消された上で洗脳されるってが、普通なんて言えるもんかよ。」



 審問会トップが登場したのをいいことに、イツキは今までの鬱憤をぶつけるように徹底的に彼らを皮肉る様な真似をした。彼のキツい皮肉にも動じず平然と正当性を語るオードリー。イツキが口悪く言っているとはいえ、まともなことを言っているのに対して、言葉遣いは丁寧だが圧倒的におかしな事を言っているのには違いなかった。



「もとが異常なのですわ。教育を徹底的に施せば、ようやく一人前の人間となれるのです。」


「それがお前らの普通かよ。自分達に都合のいい人間を作り出してるだけじゃねえか。」



 更生の余地があるとは言っているが、都合良く洗脳できるからであって、その価値がない、もしくは不可能と判断された場合は俺たちのように処刑されてしまうのだろう。イツキ達獣人達の様な反教団勢力の場合は見せしめとしての意味もあるのだと、イツキから聞かされた。



「さて、人払いが出来たところでお仕置きの時間に入るとしましょうか?」


「これからが処刑の時間の始まりだ! 覚悟しとけよ、お前ら!!」


「俺たち死刑囚が人質だからって、戦力的には大差ないじゃないか?」


「貴殿方が心配なさることはありませんわ。今から魔王を調伏するのですから、ワタクシ達はそれなりの準備を整えているのです。」



 黒服連中の大半は囚人たちを収容するために去ってしまったので、審問会側の戦力は更に少なくなった。俺らが人質になっているとはいえ、戦力不足感は拭えない。これからどうするというのだろうか? タンブルがいるっていうのに、あまりにも舐めすぎなんじゃないだろうか?



「処刑に関しては引き続き、俺らが担当する。」


「犬の魔王は私とオードリーがお相手することになります。他に多少の助手はいますがね。」


「オレ達がそれに従うと思ってんの?」


「従わざるを得ないのでは? あなたのお仲間の命がかかっているのですから、従わざるを得ないのですよ。あの処刑台に縛り付けられている以上は彼らをいつでも殺せるんですから。」



 シャルルは何か短い杖の様なものを取り出し、タンブル達に見せつけた。それが何を意味しているのかはわからないが、おそらく、処刑台に仕掛けられた何らかの仕掛けを作動させる物であることは明白だった。俺たちの命はシャルルに握られていると解釈した方が良さそうだ。下手な動きを見せれば俺たちはあっという間に殺されてしまうのだろう。



「これから専用の処刑上に招待することになります。というわけで、ロア、あなたとはここでお別れということになるでしょう。」


「はは……わかんないよ? 俺、化けて出るかもしれないよ?」


「その時は徹底的に浄化して差し上げましょう。念入りにね。」


「かーっ! そんなことしたら、エルが黙っちゃいないぞ!」


「その方が都合がいいですよ。私の方から出向く手間がなくなりますからね。」



 ここで「ハイ、サイナラ!」ってか? 冗談じゃない! 俺をそう簡単に倒せると思うなよ! 絶対にアンタに認めさせてやるから! 必ず、”お義父さん”って呼ぶことを認めさせてやるからな! ここにいる連中だって絶対無事に生還させてやるから覚悟しろ!



「司教殿、シャルルの旦那、そろそろ行かせてもらうわぁ!」


「頼みましたよ、ギリー。処刑人としてのお手前を見せておあげなさい。」



 ギリーが行く、と宣言した途端、俺の視界が急に暗転した! オードリーの声が最後に聞こえた後しばらくしてから、視界が元に戻り、別の場所に転移している事がわかった。薄暗く、だだっ広い空間へと場所を移していたのだ。処刑台には転移の機能が付加されていたんだろうか?



「なんだここは?」


「クッ! これが噂に聞く、”洗浄ドラム”ってヤツかもしれん!」


「なんだそりゃあ!?」



 当然、俺だけではなく、イツキや名無し男もこの場所に処刑台ごと転送されてきていた。その他、タンブルやその仲間たちはこの場にいなかった。俺たちだけ……と思っていたら、処刑隊の3人がフッと俺たちの前に現れた。後から転移してきたのだろう。これから一体、何が始まると言うのだろうか? ”洗浄ドラム”とは一体……?

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