危険な地帯 安全な頂上
過酷な環境だ。こんなところにいるというのか」
「デーナの光はここと、確かに結びついています」
タンポポ・タネはバイオミーの確認と返答に頷き、目の前に現われた惑星の観察を続けた。チーシャの生まれた水に覆われていた、地球に似ていた姿とは違い、どこにも見当たらなかった。恒星は照らしてくれているが、それで捉えられた画像で、表面が高い熱を帯び、山脈が広がる大陸のみであることがわかった。
「キュネ キュイ キュタ キュミ キュミ」
「水が無いのが不思議? 僕もそう思う。だけど、ここにもいるんだよね。行ってみる他はない。チーシャも来てくれたのなら、たくさんの景色を見せないといけないよな」
「チーシャもそうかもしれませんが、私もお父さんといっしょに見なければなりません。暑さもなんのその」
「それは、いいね。早速、行ってみよう。発信されている電波はなかったし、船を恒星の光と合わせたら、降り立つか。山に登ろうか」
惑星への光は変わらずにあった。衛星は見当たらなかったが、マクロ船はそこにまぎれ、デーナの道に従った。タンポポ・タネは相手がわからなくとも、進まなければならいと覚悟をしていた。覆われた大気を抜ければ、火山活動がすぐに、そこかしこに見られた。至るところから、赤いマグマが流れ出ては、黒い岩石が転がっていく。デーナの光路は高い山頂上付近を 指し示していた。黒い空は灰や煙のせいだろうが、淡い恒星の色や熱が届くところを船の屈折や気温の探知で知ることが出来た。
「やっぱり、山だ。それも頂上付近とは、危険な場所にいてくれているな。でも、姿が見えないし、マクロ船が降り立てる場所もないな。僕達を引っ張る重力はカシアの惑星よりかはだけど、比べてみても、強いな」
「火山だらけです。マグマも活発です。惑星の核とも関係があると思われますが、険しい場所です。生物がしかも、交叉対象がいるとは驚きです。マクロ船は恒星の光に紛れていますので、しばらく山頂を回りつつ、場所も探してみます」
バイオミーが旋回し、タンポポ・タネは捉えられた画像や大気の成分を確認する。指し示している山は活動を休止しており、三千から四千メートルの真っ黒い姿で動かずにいる。赤い炎の塊はこの惑星の鼓動を感じさせ、たくさんの高い山々をも作り上げているのだ。大気はガスや硫化水素も含まれていたが、マクロ船が回っている付近では微量に留まっていた。しかし、光叉のお相手を見つけ出すことはできない。
「よし。こうなれば、やっぱり、デーナで直接山に登ってみよう。バイオミー、準備をお願い。スーツと腰に移動噴射器を」
ノベルアップと小説家になろうに同時投稿




