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生存と精神
「ルーナに発現は確認されないが、私には温かさを感じるぞ。これで十分だ。感謝する。とはいえども、人間精神繁栄のためにも、こちらから歩み寄らなければならないな。しばらく、このまま温め合いながら、考えさせてくれ。メッカーはルーナとともにカプセルに詰め込まれていた感覚拡張機械や防衛機能の確認を頼む」
ケンペキ・ショウはたくさんのペンギンの小さい手とルーナの大きな手を触れ合わせながら、お互いの高尚な人間精神の発現のためにどうすればいいのか操作室で一人で考えてみる。メッカーからはルーナのための拡張機械三つのデータが送られていた。聴覚を研ぎ澄ますもの、視覚を広げ映し出すもの、嗅覚で危険を読み取るもの、クリーン・アローンは人間の精神は宇宙と同じく深遠なものであっても、肉体に限界があることを承知していたのだ。限界はあっても、体では感じ取れないものを機械で広げれば、必ず人間は精神を高められると信じてもいたのだ。拡張機械を使って、この小さいペンギンのために、自分自身のために、人類すべてのために、ルーナの核で導かれた惑星でできることは、とりあえずは交流だなと、寒さに震えているペンギンはいないか、ほかにも探してみようと考えた。
ノベルアップと小説家になろうに同時投稿




