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覚醒と瞑想

赤い角も高く伸びれば、デーナの操作席の視野は広くなり、前後左右もすべて映し出していた。巨大な女豹はうなり声を上げながら、残っている群れで獲物を取り囲み、ゆっくりと歩きつつ隙を狙っている。デーナは構えを崩さず、腰を落としたまま、大剣に光熱を帯びさせていた。襲い掛かってきたら、斬る決意をしていたが、後ろを気にするとともに三姉妹の顔を見た。怯えているかと思っていたのだが、三人ともまっすぐ一点を見つめている。

「なにが見えているかはわからないけれど、それが交叉した状態の未来さ。僕の目では前しか見えない。三人に見てもらったら、デーナの剣で拓く」

「メ モク メ モク メ」

三姉妹が同じ声を出したとき、デーナの目の前には確かに斑模様が浮かび、燃え上がって降り注いでくる。なぎ払えば、一匹の黒い豹の腹を割いていた。

「リーダー、聞こえますか、マクロ船で念のため、援護しようと思っていましたら、後ろも見えているんですか」

「いや、前しか見えていなかった。そうか、あの模様は豹の体でもあって、後ろからの先手でもあったわけだ。前を斬ったつもりが、後ろだったんだ。見えるわけないけど、見えていたんだ予報と予知が。デーナの発現したこの角は空模様を感じるマエモテアントラー、この目は模様で風景を描くアカンサツガンと名づけよう。熱気って運の如く流れがあるよな」


小説家になろうとノベルアップに同時投稿

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