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覚醒と瞑想

無闇に素早く間合いを詰めてこないのは黒い豹達も火山で生き残っている術が刻まれている。見えない中でも硫黄の匂いを感じ取ったり、冷めている岩肌の隙間を縫って走ることもできる。群れはまだ形成されているが、数は減っている。ガスが揺らいで、マグマが吹き零れる中で豹の群れは目を閉じたままのデーナとにらみ合いつつ、追うか逃げるかの選択をそれぞれしなければならなかった。安全な道と山は見えているが、それは豹達にとっても同じことであり、進めば必ず追ってくる。危険な火山を頼りにするほかはなくても、どこかで蹴りを入れなければならないとタンポポ・タネはちらりと後部座席に顔を向ける。怯えているかと思ったが、三姉妹はずっと前を見続けている。

「クロス状態のデーナのアピールが効いているのかな。やっぱり、僕にはサーモグラフィーにしか見えないのだけれど」

「メ メ メ メ メ」

「逃げることも、ここでは進むことと同じことか。それに今まで見えなかった道が見えるのなら、この先も逃げてみようか」


ノベルアップと小説家になろうに同時投稿

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