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山篭り 袋叩き

巨大な一匹を先頭にして、黒豹の群れは山に向かってくる。赤角人達は皆大きく目を見開いて、一点を見つめている。彼らの視線の先で彫刻した像の瞳が輝いているのは火山への祈りや声を聞いていることを三姉妹が教えてくれた。彫られた像は山の振動やマグマの熱源を告げてくれ、鉱石の光は赤角人の身代わりにもなるのだ。まだ大地は静まっており、篭城をすることに決まり、山に認められたデーナはその中に残ってもよいとのことだった。デーナ・クロス・ルクミルの姿は興味を引くことではあっても、豹の恐ろしさを和らげることにはならなかった。

「山に篭るか。ご先祖様の歴史や豹を変えてしまった自責もあるのかもな。それならば、なおさら交叉の準備はしておかないとな。掘った効能のほうはどう?」

「身体を大きくするというのはありません。ただデーナ・クロス・チーシャとの出会いで得た女豹のゲノムには蓄熱する地球生物のデータと近似しています。これは脂肪を蓄えなければならない雌が巨大となって、そのまま数多の雄を引き寄せ、狩りと繁殖の群れとして、形成されていると考えられます」

「火山の惑星で生まれた方は熱をそのまま脂肪やエネルギーにしないといけないわけだ。それが温泉で蓄えやすく、赤角人達の強靭な足腰も食えるエネルギーにできてしまったか。クラゲとか、豹とかがハーレムの女王とかであるのは、デーナの交叉の力かもな。御相手する運命とことさ」


ノベルアップと小説家になろうに同時投稿

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