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三本の角 一つの石

銀色と赤一色で輝く二つの線が鼻筋で交叉し、そこで一本にまとまり、交互に重なりあって、突き進む形の螺子として通っていく。顔面のバイザー上には真ん丸い円と、両頬の右側には赤、左側には銀に染まった六角形が映された。どちらも目口や鼻筋の形に合わせて残しており、あとは顔をしっかりと覆っているのは共通している。そして、二本の真っ赤に燃え盛った色と形であるのは同じだが、一回りも短い角を額に備えた兜頭になっている。ディスプレイの方で模様を確認して頷き、タンポポ・タネはデーナの目を通して、見ると赤外線やサーモグラフィーで風景を撮っている映像が現われたのだ。熱を帯びた箇所が一目瞭然である。

「赤角兜頭は少し短くなってる。でも瞳は発現できているぞ。装置もなにも使わずに、これが赤角人の視野とか視点とか視線だというのか。恐れ入るぜ。もしかして、目を閉じている状態でサーモグラフィーということならば、開眼したらどうなるんだ?」

「メー メー モク モク メー」

「うん。開眼するかどうかは、ルクミルの操作でないと、僕では感覚がトリガーから伝わらないんだ。だから、お願いするよ」


ノベルアップと小説家になろうに同時投稿

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