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三本の角 一つの石

「デーナとともに山を登ってきた甲斐があったな。なにが求愛になるかは重要だしな。本当に登ってくるのは大変だから、皆で足湯にでも入ろうよ」

「もちろんです。こちらの触爪だって、負けていません」

「キュー キュミ キュア キュー キュー」

高熱を帯びた角掘削機を貸してくれたので、タンポポ・タネはマクロ船までの道を掘り進めていた。固い岩石は溶けていき、真っ赤な角は折れもせずに、熱せられた水の蒸気で回転を進めていく。

「これ、すごいぜ! 大きくて、赤い角も求愛になるから、子孫に受け継がれるわけだ。でも、僕だってここまで生きてきたんだ。デーナで愛を求めることもできるはずさ。その赤い瞳で見る姿を山登りだけにはさせないさ」

「リーダー。もう少しで、マクロ船にと繋がります。デーナの準備もしておきますので、三姉妹のどなたが本当に試されるのか、お伺いしてください」

「そうだな。教えて欲しいのだけど、誰が長女?」

火山の中から外に出る穴ができ、胸元まで垂れ下がった赤い角や逞しい黒い太腿や堅く鋭い顎のラインは皆同じであっても、先まで編み込んで結んでいたり、ウェーブが掛かっていたり、長く真っ直ぐに揃えられている赤い髪の赤角人三姉妹と一瞬目を合わせた。


ノベルアップと小説家になろうに同時投稿

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