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三本の角 一つの石

火山の惑星に来たのは彼らが持つ赤い瞳が熱を見つけ出し、鉱石の加工技術、それは角や強靭な足腰だけでなく、身を守るための防壁や防具、身代わりとなる像をつくるための思考も備えていたのだった。熱せられた温泉の蒸気や温度を利用した回転する、まさしく彼らの角を模った赤く輝く石が付いた小型の掘削機や褐色の手に持った様々な形と色の刃を持つ工具は容易く、山の中に住処と文化を作り上げていた。興味を持ったのは赤角人も同じで、タンポポ・タネ達の船や巨人であるデーナのことも目で聞いてきたのだった。自分達の目的もデーナの説明に入れて、目を合わせて話すことができた。赤角人とは目を合わせることが重要であることはわかったが、彼らのように石に記憶の映像を出すことはできない。そんなことは些細な問題のようで赤角人が話す声の大きさで顔を近づけたり、遠ざけたりするのに合わせれば目から記憶や思考の情報を読み取っていた。これは祖先の赤角人の生きる手段であり、過酷な環境なら防衛に神経をすり減らすことはないという理由で住み着いたことを、広い視野や視覚に特化した自分達には脳に入ってくる情報があまりにも増えすぎた惑星からここを見つけ出したことを赤い瞳が語ってくれたのだ。タンポポ・タネ達の目的に三姉妹が鋭く堅く尖った美しい顎のラインの横顔を向けて、お互いに大きく垂れ下がった角がぶつかるまで目を近づけあっていた。

「ここまで逃げられた足の湯に浸かった事ですし、三人それぞれでデーナに乗って、温泉の掘削でも手伝いましょう。大きい掘削機もあるし、火山もまだ恐いですし、できる力と役割があればやります。火山や温泉に黒豹の原因があるか調べてみたいし、環境に適応できる対象かどうかをお互いに知っておくことは生き残る術ですし、僕達の目的です」

「メー メー モク メー メー」

細く長い顔と筋の通った鼻、そして閉じられている両目と、頭の半分を覆う大きい赤い角、もう一方の髪の形は三人それぞれ違っていた。しかし、三人ともが一瞬だけ赤い瞳を開いたのがわかった。  


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