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熱い山 冷たい豹

デーナの頭にバイザーと、手足にヒレンとヒエンが発現し、それぞれは濃紺に染まっていく。それでも、黒い山肌に紛れ込むことはできていなかった。アームで下ろされて、鋭い山々の連なりの狭間に降り立った。巨大な体は黒く、固い壁に潰されそうになるので、チーシャがヒレンブーツで飛び上がり、タンポポ・タネがデーナの指で山にしがみ付いた。濃紺の繊維になったスーツは熱い蒸気の中でも動きに支障を出さなかった。

「私の触爪のほうが、よかったのではないでしょうか」

「キュネ キュタ キュア キュミ キュオ」

「確かに爪では、この黒い山というより、壁は固いかもしれないな。水の中ではなくても、大胆な飛び込みだ。その調子に僕が合わせるよ。バイザーはお願い。僕の目ではまだ、灯火にしか見えないからな」

三本角のバイザーを付け、赤いマグマが垂れ流されている山壁を飛んでは、走っていく。たくさんの弱々しい灯火にバイザーがデーナ・クロス・チーシャに赤い火の玉の形となり、勢いよく投げられる大気の流れと爆発の音を捉えた。ヒレンブーツで咄嗟に高く飛び、チーシャがバイザーも上げてくれていた。下には確かに黒く、大きい、体の至る所に真っ赤に燃える炎を宿したかに見える四足の獣がいた。


ノベルアップと小説家になろうに同時投稿

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