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三日月

作者: 浦田茗子



 いくぶん遅くなった日の入りに、かすかに春の気配がする。

 ひらけた空を見上げると、ほそい月が出ていた。

 それは――、


  *


  ちいさなねこの引っかききず。


  いつだってさわやかにあまい、オレンジピール。


  すれちがう景色のなかの、だれかのほほ()み。


  美しい耳に、しるしのように光ったピアス。


  すうっとひとすじ、切り絵か影絵か。


  きらきら瞬くながれに浮かんだ、おだやかな舟。


  *


 ――遠く近く、こころのとびらのそばにある、三日月の空。



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