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1ー2 始まりの始まりの終わり

もし、この時。王がアームズを用いて軍事的な侵略をしたら

歴史は、大きく変わっていたはずであるが、


彼は、共存を望んだ。

自らの造ったアームズにる社会秩序の変革。最終的には全ての国がこの機能の一部を譲渡され。帝国までもが軍事的利用が出来ないレベルまで制限されたものだが十分な恩恵を預かる事になる。人々は、次の新しい時代の到来を感じた。


アームズによる戦争のない恒久平和の始まりであった。


△▽△▽△

王は公爵家の令嬢と結婚後、一人の息子が生まれた。

名をウエルズ。

息子は、王と同じ青い瞳と赤黒い髪色が特徴的であった。


領主一族は、親が子を育てる事はなく。生まれて直ぐに領主の実家へ引き渡され育てられる。6才になるまでは、村人とそう変わらない生活を送る。6才の誕生日にこの領主の有力者が多数あつまり一人の子供を大勢の大人が前にして、面接を行う。その上で適当と判断されてはじめて、実の父である王の元で暮らし経験を積むことになる。


当然、王の周りには領主内の他の王候補の子供たちが実の父ではないが、まるで本当の親子のように王から国や王のあり方について学んでいた。


ウエルズは、自分の運命をそう難しく考えるものでなく

たまたま、王の息子であった。

その程度の事だと。


ウエルズは、ここで彼と出会った。

その名をローレン。



△▽△▽△▽

ウエルズは、武具の手入れをするローレンに挨拶をして近付いた。


彼は、母が王に嫁いだ後にそれほど経たずして母の警備として任についた。その当時は、いまより若く18才。実のところ父である王が研究室に籠ることが多かった。そのため母のそばにくる事が滅多にない。


不憫に思った実家が夜の慰めに用意したのが彼であるとも噂された。元々、王に輿入れする予定が無かった母の元婚約者でもあった為だ。彼は、大賢者に見い出だされ若くしてマナ操作に長けており十代で上級マナ操作を全て取得。また次期大賢者とも噂され将来を有望視されていたが、子が出来ない体だとわかり破談した。なぜ、いまもこれだけの実力者がここにいるのかは謎な部分が多いが彼も着任当時は、18歳だったそうだ。今は40歳を過ぎ、すでに母の警備の任は解かれている。それは母の強い要望で息子である私の側で王国騎士としての任務に就くことになったからだ。




「もう、稽古を着けてもらってから18年ですか。月日が立つのは早いですね。」

ウエルズは、一礼をしてから腰のアームズより一太刀の剣を発現させ握りしめた。


一概にアームズといってもオリジナルタイプのように全ての機能が解放されている物など、もうこの世には存在しない。王自身もあまりの性能からほぼ新しい法に近い厳格なルールを制定した。機能の組み合わせによる禁止事項。発現範囲。生成物の制限。天文的な分類を行い。それでも守れないのが人の弱さゆえに暗号化、禁止機能の完全削除がおこなわれたプロトタイプのみが今のアームズとして存在する。


仮に対になる生体コードななければ、盗まれたとしても起動できず。また仮に本人以外が起動したり本人であっても禁忌に触れるような場合、アームズは意識を持つかのように結果を自己判断したのち判断基準は明確になっていないがアームズは、バーストする。結果次第では使用者もバーストの対象になる場合もある。


まぁ、わざわざ豊かになった今の生活を捨てて自分の命をかけてまで悪いことしようとする努力家が出なくなったので今は、どこも平和である。


しかし、

見せかけの平和といわれる機能が全てのアームズに存在する。王が次の後継者にアームズの管理者としての器を見出だせない場合。王の死後、全てののアームズがこの世からバーストする事であった。この事は、当初より周知されている。


だから、いまの恩恵を教授しながらもアームズが失われても崩壊しない社会のために自らの使命を果たし、努力するものもいた。ただし、このような人は今の世界では稀であった。


アームズの出現により懸念した以上に弊害が生まれている。

人は物を作り出しその成果として対価を得ていた。物々交換もそうだが。

等価交換または、不平等交換にせよ。失うかわりに得る。

このバランスがアームズにより崩れた。つまり無理して働いてお金を稼ぐ必要もなくルールに従う限り、必要な物を必要な時、必要なだけ得ることができるからだ。


怠惰とも呼べる行動に陥る人が増加を続けた。

仮に一生懸命働いても趣味と言われ家族から感謝されることもなければ、どんな人間であれ勤労に努める意味がない。欲しいものは、簡単に手にはいる。




そして、平和と安定のもとにアームズ出現後。

人類は、本質的に確実に弱体していった。



そして、その日は突然やってきた。





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