0ー始まり
・・・・。
目が覚めたか?
一人の少年が少しだけ世の中を変えた。
始じまりのお話。
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このアルファ村には、何もない。100年前に開拓民がつくった。
あまり、発展することもなく農業と狩猟が中心の辺境の村だ。
村は、丘の高台に位置した大岩を中心に納屋のような粗末なつくりの家が20軒ほど立ち並び、あとは畑が広がる。
今は、ちょうど収穫時期の秋にあたり、人々の顔も明るい。
明日は、収穫祭と同時に成人の儀も行われる。
14歳になると、正式に一人の大人として認められる。
村の中心にある大岩がどんな意味をもつか知らないが、
あの岩の上で、お祈りを捧げ。
自分の運命を聞くという。
誰一人、今まで聞いた事ないんですけどね。
話では、最初にここを開拓した人がこの大岩に感銘をうけ
住むようになった。
普通すぎる。
せめて英雄の眠る墓所ぐらいの方がまだ信仰できるのだが、、。
そんな、大岩の上で一人の少年が横になり昼寝をしている。
銀色の髪に、茶褐色の瞳。
どこからどうみても田舎の村人ですと主張しなくてもわかる服装。
収穫の刈り取りの最中にサボっているところだ。
紹介がおくれました。
僕は、いま13歳のアル・ローレン。
貴族のような家名などは当然ない。ローレンは、お爺ちゃんの名前だ。
父も母も運悪く流行り病で物心つくまえに土の中。
ローレンの孫、アルです。って意味しかない。
明日は、成人の儀。
これで晴れて14歳になれば、一人前だ!
急にやる気が出たのか、畑にもどるのであった。
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「熱い、あつ、い、、、たす、け、、て 」
「・・・・・・・。」
燃えている。
村が燃えている。
人の悲鳴が聞こえる。
帝国の兵士だ。
アルファ村は、帝国の領地とはずいぶん離れ
王国に属する小国の集まりの中の一つにすぎない場所に位置する。
帝国兵がこの村に来るには、常識では王国の主要な都市を通ってこなければたどり着くことはできない。だが頭上の巨大な浮遊物から兵士達が降下してくる。あの険しい山脈を越えてきたのだ。
帝国の彼らは、竜を信仰している。竜の紋様がきざまれた防具を着用し、紋様には竜の加護が刻まれている。そしてマナを込めることで力を発動する魔道防具なのである。
「バースト フレア!」
防具に刻まれた竜の紋様が輝き、兵士の籠手に光が集中すると炎が放たれる。
「さがせ!! かならずこの村にあるはずだ」
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「アル」
お爺ちゃんであるローレンは、アルに声をかける。
起こされたのはいいが、まだ夜中である。
「どうしたの、じいちゃん。まだ眠い」
そう言ったもののローレンを見ると表情は硬い。
いつもと様子が違うのは直ぐわかった。
ローレンは、身支度を済ませた僕を連れて大岩に向かった。
村の中心にある大岩は、秋の涼しい夜風と月光の光をうけ美しい白灰の輝きを放っていた。
「アルよ。まずは成人、おめでとう。」
その表情は、硬いままだが孫の成長と今までの暮らしを思い出したのか
すこし潤んでいた。
ローレンは、一息深く息をはいたあとに、語りはじめた。
「これから、、。そしてお前が背負うであろう宿命を」




