47話 仲間
ブラブラしたりワーファイヤーと話をしたりと、とにかく暇をつぶす。
「水とお前たちってどっちのほうが強いの?」
「「「「「火の強さによります。」」」」」
「火の強さか....」
「「「「「はい。それと、水の量ですね。温度も関係したりします。」」」」」
「水と温度ね」まぁ、普通だな。
「「「「「水が多ければ私達のほうが消えてしまいます。しかし私達のほうが大きく、温度も高ければ蒸発
させることも簡単にできます。」」」」」
「他になにかできることないの?」
「「「「「何でしょう。あると思いますよ。」」」」」
「思いつかないのね」
「「「「「それは、あなたが考えるんですよ。どんなスキルも道具も生き物も使い方次第ではなんでもできるんです。」」」」」
「なんでもねぇ...」
「「「「「しかし、不可能のこともありますが比喩のようなものです。つまり、あなたが考えて工夫してください。わかります?」」」」」
「わかった」オレがそう言うと後ろで物音がした。
「ぐへっっっ」どうやらワイルドオークが目を覚ましたようで、自分の体に巻き付いているドラゴンと目を合わせている。
「起きたか。オレの言葉がわかるか?」
「なんだ?お前オークの言葉がわかんのか?」
「まぁ、色々事情があってな。」
「んで、コレ解いてくんないか?」
「お前がまた、暴れだすかもしれないだろ。そういや、やけに静かになったな。もう少し騒ぐと思ってた。」
「コレ解いてくんないか?暴れたくても暴れられねぇし、もともと、暴れたくないし。」
今、暴れたくないしって言ったか?さっきまで暴れてたよな....
「暴れたくないってどういうことだ?」
「いや、神獣になれたしこのままじゃ殺されそうだったし、あの3体にいじめられて来ただけだからな。あいつらに復讐できたし...」
「でも、復讐したあと暴れたよな。」
「ああ、あれはまだ勝てるかな....って思ってたり。神獣の力を試したかったんだ.....許してくれ。」
「それは本当か?」嘘だったら大変だ。また、暴れる可能性がある。
「嘘言ってメリットないだろ。」
「んー、あると思う。ま、お前の言うことを信じるよ」ここは一回信じてみよう。
「本当!?」ホワイトオークは目を輝かせた。
「本当だ。その代わりオレの仲間にならないか?」
「んーやだな。せっかく神獣になれたんだしな......」生意気な感じだな....
「オレのおかげじゃないか?
「えっ?」キョトンとした顔で首を傾けている。
「だからさ。進化できたのも復讐できたのも神化できたのも。オレのおかげじゃないか」
「.........」ホワイトオークは下を向いて考え始めた。思い出しているのかもしれない。
「違うか?」
「.....................!ホントだ」いきなり顔を上げるとそう叫んだ。
「じゃ、改めて聞く。仲間にならないか?」これでいけるか?コレで失敗しても手段はまだまだある。
「いいよ」ん?なんか態度が段々可愛くなっていってるのは気のせいか?
こうして、神獣ホワイトオークはオレの仲間になった。




