24話 混沌の悪魔
「その混沌の悪魔ってのは有名なのか?」
俺が聞くと2人は目を丸くして同時に言った。
「知らないのか?」
「知らないのですか?」
「ああ、政治とか犯罪者にはまるっきり疎くてな...ははは。」
「じゃあ、七年前のあの事件のことは知ってる...よな?」
「大変でしたよね...」
「知らないな。やっぱり、政治も犯罪者も事件にも疎くてな...な?」
「エレ、事件から説明してくれ。」
「はい。わかりました。」
ジョーシが言い、エレが説明を始める。
「まず。七年前ですね、王族の側近が暗殺される事件が起こりました。で、側近は毒殺されたんですが、王族お抱えの薬師が何人もその毒を調べたんですね。その毒は今まで存在してなく、暗殺者が作成したわけだったんですよ。で、ですねその毒の効力が事件から二ヶ月くらい経ってわかったんですね。毒は液体で使用されてたんですけど気体にすると国が滅ぶレベルだったんです。で、国全体が混乱したんです。その混乱に乗じて悪事をしたのが混沌の悪魔です。毒殺したのも混沌の悪魔だと言われいます。」
「そんな感じだな。混沌の悪魔も我々がつけた名前だ。本当の組織の名前は組織の人間じゃないと知らない。その混沌の悪魔は入れ墨をしているんだ。ライオンの首に蛇が巻きついていて、首を絞めている入れ墨だ。入れ墨の場所によって組織の立場がわかるようになっているらしい。わかっているのは右手が一番位が低いということだけだ。」
つまり、七年前に王族の側近が毒殺されて毒が危険だと騒いでいるうちに悪事をした奴らがいて、名前がわからないから混沌の悪魔って命名されて、その組織は入れ墨をしてる。で、その入れ墨の場所で偉いとか低いとか言われるわけか...
「こいつらって雑魚なのか?」
「いや、分からない。ここ七年間で混沌の悪魔は全く見なくなってたからな...昔、右手は弱かったからな。だが、今も弱いとは限らないしな。」
「こいつらって倒すべきなのか?」
「まぁ、そうだろうな。前、捕まえたときも全員独房で自殺しちまった。敵襲が来ると発振器で応援がすぐ来ちまう。殺してくれれば良いのだがな倒すならさっさと────」
「自爆 転送」
画面が突如暗くなる。話し声も全く聞こえない。
「倒したんですか?」
エレが聞いてくる。
「たぶんな。」
ジョーシは唖然としたままだ。
「コレって倒したけど...どうすれば良いんだ?人間の死体もギルドで買い取ってくれるのか?」
「えっと、最近 国で誘拐事件が多発しているからそれの犯人はこいつらだよな...?」
「話してた内容からするとそうだろうな。」
「ギルド本部に報告だー。」
「私も行きます。」
2人は奥に消えてしまった。
...コレって人を殺したってことか。悪人でも良いのかな...
爆死か...つらそうだな。
...ロボ助回収しに行くか。




