17話 またも嘘発見器
「持ってきましたが大量にと言われましても私の権限がそこまでないので...この数になりました。」
エレが持ってきたのは72個しかも片手ほどの大きさで嘘発見器に丁度いい大きさだ。
「72個って...だいぶ権限あるじゃないですか───」
「いえ、そんなにないです。でも、そんなにできないですよね。この国にいる付与師全員が全力を出しても10日はかかりますよ...」
............どれくらいかかるかな。まぁやってみるか。いっせいに付与できたりしないかな。
スキル『大量付与』
丁度いいスキルが付与にあった。さっきまでなかったスキルだ。
でも「収納」。魔石を一つもらっておく。
「何個一気にできるかわかりませんがやってみます。」
「は、はい...」
「スキル『大量付与』 付与 『塩分感知』『水分感知』『振動感知』『発光』 スキル『固定』」
「付与を何十にも......」
眼をまんまるにしながら魔石を見つめている。
「コレで良いはずだ。ギルドの方で性能は確かめてくれ」
「はい...」
「で、俺は正常だよな?」
一応確認しておく。
「え...?なんのことです。」
もともと俺が71個もの嘘発見器を作ったのも嘘発見器を一つしか作らなかった人がおかしいと言われてムキになったからだ。
「え、嘘発見器を1つしか作らない人は異常だって言ってたでしょ...」
忘れているようだ。
「はぁ...でも異常だと思います。」
「え、なんで?」
「いや、そんな何十にも付与したりするのはおかしいですよ」
やっぱりおかしいらしい。
まぁ、さっさとギルドに入会するか。
犯罪歴はなしと書いて、エレに渡す。
「へ...?あ、ああ。記入の途中でしたね。はい。コレでいいですね。犯罪歴は...確かめなくてもいいですね。あと...ワイルドオークを倒したんですか。」
「さっき買い取りしてもらった。」
「で、この証人のワーナーさんって言うのは...?」
「ワーナー商会のワーナーさんだ。そういってた。」
ワイルドオークを倒したときにたしかにそう言ってたよな。
「え!ワーナー商店ですか?それホントですか?」
ワーナー商店だったか。布も貰ったし。なんか問題あるのかな...もしかして闇商店だったりするのか...
「ああ、そうだが...何か問題あるのか?」
「いや...身分を証明できるものは有りますか?」
「ジョーシさんでいいですか?」
「へ?どういうことですか、それは。」
「ジョーシさんに身分証明してもらえないだろうか。」
もしかしたらそれで行ける。
さっき嘘発見器を作ったときになんか感謝してたし...72個も追加で作ってあげたし...だめだ。なんか自分が悪い人間になってる気がする。
「まぁ、できますけど…」
そう言ってエレは扉を開けてどこかに走っていった。
しばらくするとエレが戻ってきて
「トシキさんなら良いって言ってました。一体何をしたんですか...?まぁ、コレでほぼ終わりましたので後は入会料ですね。」
「16万マールだよね。」
「はい。」
俺はさっきワイルドオークを売ったときにもらった金貨を取り出す。全部で12枚ある。金貨一枚10万マールなんだろう。
金貨を二枚取り出しエレに渡す。
「き、金貨でですか?それですとお釣りが銀貨4枚、4万マールになりますね。これで入会料はいただきましたので試験になりますね。試験は明日になります。準備をしていってください。武器の持ち込みは可能です。試験開始時刻は9時になります。それまでに会場に行っててくださいね」
「わかった。ありがとう。」
明日は試験だ。どんな試験なのだろう。




