10話 走る
色々なスキルがあったけど、使えるのは『スキル制限』かな...
『スキル制限────10 回復』
スキル
『ケア』『ヒール』『解毒』『解呪』『麻痺解除』『混乱解除』
...やっぱり一番下のランクのスキルだけか。
とりあえず『ヒール』でもするか。
「ヒール!」
何かが抜けてく感じがして力が出てくる。
HPとMPを確認すると
HP:410/720
MP:6/300
!!!!!!!
MP4しか減ってないのに400回復!?
「ヒール!」
もう一度確認する。
HP:720/720
MP:2/300
...回復量えげつない...
『ヒール』でこの回復量だったら最上級の────なんだっけ
スキル『ヒラルク』
そうそう、『ヒラルク』はどんな回復量だよ...それにしても『自動記憶』便利だな。
ステータスも分かったし回復もできるし街でも探すか。
あ、でもMPがない。寝ればMP回復するのかな。
スキル『睡眠』
お、こんなスキルもあるのか...
「睡眠!」
MP2で足りたようだ。段々と眠くなっていく...
そして、目を閉じる──────
まぶたとまぶたがくっついたと思った瞬間に目が勝手に開く。
!!
全く寝てない。眠れていない。コレで終わりなのか?
「ステータス」
試しにステータスをひらく。
HP:720/720
MP:300/300
!!!!!!!!!
『睡眠』やべぇ!睡眠したって感じはないけどMP全回復。
しかも消費MP2以下...どんだけいいスキル何だよ。
寝てる時間もほぼないし、コレなら戦闘中でもいけるだろ。
これで街まで行ける。
どこ行けばいいかわからないけど森を抜けて走ったらすぐでしょ...
スキル『走力増加』『中・走力増加』『強・走力増加』『極・走力増加』
MPは大量にあるしここは極で行きますか。
「極・走力増加」
歩いているだけなのに凄まじいスピードが出ている。
コレで全力で走ったら...
よし、走るか。
俺はゲームと料理ばかりやっていたが一応、学校の体育祭でリレーの選手の選ばれたこともあるんだからな。
全力を出して走る。いつもと同じように走っているはずのなのに足の回転が速い。
あっという間に森を抜け草原出る。
走りながら看板を見ると『ゲホァの森まで73km』と書かれれいる。
...ゲホァの森ってさっきまでいた森か。73kmももう走ったのか?
まだ、500mも走ってない感覚なのに...
コレが『極・走力増加』の力なのか。
よし、もういっちょ。
そうして、俺はまた走り出した。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
俺の感覚で2km───────実際の距離で1732km進んだ頃ようやく遠くに建物らしきものが見えてきた。
あと、もう少しだな。
走り出した俺は少しして馬車に出くわした。
馬車の目の前には魔物らしきものがいる。
体長は3mほどでイノシシのような頭をしている。
原始人が来ているようなボロボロの衣服を着ている。
おそらく木の皮で作ったのだろう。
...意外と知能はあるな。
「鑑定」
その魔物を鑑定してみるが、鑑定できない。
コレが鑑定妨害ってやつか...
「じゃあ、これでどうだ。中・鑑定」
鑑定
ワイルドオーク
名前だけしかわからねえか...まぁそのほうが倒しがいがあるだろう。
初めての戦闘だ。