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入学

「ふぅ・・・なんとか合格していたか・・・・」


僕は学校から届いた手紙の内容を確認して一人ため息をつく


最初に総合魔力を計ると言われた時点で不合格の可能性まで考えていたのだがその後の筆記テストや模擬戦の結果でなんとかカバーできたらしい


当然のごとくウルも合格しており、どうやらウルが首席のようだ


まぁ、ウルは総合魔力でも受験者の中でトップクラスで筆記も(おそらくだが)満点を取っており、模擬戦もかなりの接戦だったとは言え勝利している


これで首席じゃなかったら誰が首席になるんだ?って感じだね


ウルは


「入学式の合図とかできないよぉ!!」


と一人悶えているが何かあったらいつもこうなるので放置していて問題はない


ウルは普段はクールというかキリッとしているのだが家族しかいない状況だと素が出てしまう


と言うよりも家族以外の人がいる場所ではあまり喋らないのがクールに見えているだけの、所謂人見知りというやつだ


これは学校の受験のために王都に来て初めて知ったことなんだけど


そんなウルにとって大勢の前で挨拶など苦行以外の何物でも無いだろう


まぁ、ウルの覚悟ができていようと出来ていまいと否応なしに入学式の日は近づいて来るわけで


僕たちはあっという間に入学式の日を迎えた


入学式では校長先生の長い話を聞き、ウルの新入生代表挨拶も何事もなく(?)終わり、クラスへと移動になった


ちなみにこの学校は一学年を二クラスでわけている


この学年で合格した人数は78人だったため、一クラス辺り39人だ


僕とウルは別のクラスで代わりといってはなんだが僕のクラスにはウルと模擬戦を戦ったメアがいた


しかしながらなぜか皆僕に対する視線がおかしい


なんだか悪意があるというかなんというか・・・・


しかし、その理由もすぐにわかった


「お前か・・・・・総合魔力黒の劣等生ってのは」


この時僕は知らなかったのだが、魔物の驚異が増してきた他に魔法まで使う魔物が増えてきた影響もあって、総合魔力の強さというものが冒険者に求められるようになっていた


かつての英雄達である-鬼神-やその妻である-最巧-、-神秘-や-聖女-など魔法系統の能力を持つものが多かったのもその風潮に一役買っているとも言えるだろう


そんな総合魔力の強さこそが正義といった環境の中で総合魔力黒といった存在であるアムは


・・・・・侮蔑の対象でしかなかったのだ

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