王都到着
それから事はトントン拍子に進んだ
準備が終わった僕たちはシフルおばさんとソラおばさんが用意してくれた馬車に乗って学校のある街へと向かった
シフルおばさんとソラおばさんは父さんに頼まれてここまで来てくれたらしい
学校のある街まではおよそ半日程度でつき、街まで護衛としてついてきてくれた父さんや母さんに少しの別れを告げて街へと入っていった
「そうそう、これを被らないと・・・・ですね」
シフルおばさんがソラおばさんにチラリと見られてフードを被る
しかし、どうしてそんなことを?
首を傾げる
しかし、ソラおばさんは元からあんまり喋らないしシフルおばさんはシフルおばさんでこちらを見てもフードの下から悪戯っぽく笑って唇に人差し指を当てるだけだ
見張りの人もソラさんが二言三言話すと普通に街の中に入れてくれたし
ただ・・・・・少し慌てていたような?
そんな中街へと入り、用があるというシフルおばさん達と別れてニーナさんとタマさんについていく
「「うわぁ・・・・・」」
街へと入った瞬間僕たちは思わず歓声を上げていた
「何言ってんだよ!この野菜はこれ以上まからねぇよ!」
「ふーん・・・・・それなら⚪⚪で買った方が安そうだしそっちで買おうかしら?」
「新作ロイヤルシュークリームはいかがですか?サクサクの生地に甘いクリームがマッチしてとても美味しいですよ」
「もうすぐ学園も入学式かー」
「何狩りにいく?」
「ヤらないか・・・・・♂」
「アッーーーーーーーー」
街は家にいては見ることが出来ないほど人が多く、活気に溢れていた
「流石は王都だね」
10年前に発生した大侵略の生存者の内およそ半分が暮らす街であり、自身も最前線で戦った-神秘-の二つ名を持つSS級冒険者である王女が治める街
僕たちはシフルおばさんからそう聞いていた
「二人とも、今日からしばらくはここにとまるよ」
ニーナさんがそう言って見つめたのは回りに大きなお屋敷があるというのに、ポツンと一つだけ建った一軒家だった
話を聞いてみると父さんと母さんが王都滞在中に使う用の家らしい
僕たちは2日間王都を散策し、遂に入学試験の日がやって来た