第3話
「雅ちゃーん」
「うわっ!」
「あ!鼬山!」
集ってるよ、生徒会が。
生徒会役員は美形揃いだから女子の嫉妬の眼が半端ない。
私は双子だから琥珀と居てもおとがめなーし。
「ねぇねぇ、日曜日に遊園地行こうよ?」
遊園地に誘っているのは生徒会書記の鼬山 響川獺の子孫だ。
「行くのか?雅?」
誘いにのるのか聞いてきたのは主人公と同じく特待生で幼馴染みの杉下 浩輝。
彼は生徒会ではないが整った顔立ちをしているため人気なのだ。
「よくやるな」
「本当にね」
彼女は私の友人の白塚 百合、白蛇の子孫で日本で五本指に入る大財閥のご令嬢。
令嬢だが、性格はけっこうさばさばしていて付き合い易い。
「監査委員長様はどうお考えで?」
「特に問題は出てないからいいんじゃない?鬱陶しいけど」
私は何故か監査委員長がしている。
私は学園生徒から信頼があついようだ。
後輩たちもよく挨拶をくれる。
頑張って名前を覚えたもんだ。
「んー」
「ね?行こうよ?」
「そうだ!皆で行こうよ!」
「え!?」
「は?」
「その方がきっと楽しいよ!!」
″皆で″とは生徒会の皆という意味だ。
ほら、嫉妬の眼が強くなった。
「ね?」
「あ、ううん」
◇◆◇◆
「翡翠が言った通り転校生は注意人物かもな」
「教室や廊下のいちゃいちゃのこと」
「ああ、それに意外な意見がきている」
「意外な?」
「ああ、これ」
「何々、春日さんの周りが騒がしくて教室にいるときに真面目に勉強に取り組めない」
クラスは成績順で決まっており、私達は一番良いAクラス。
主人公も特待生だからAクラスだ。
「これは真面目な特待生くんたちかな?」
「そうだろうな」
これは確かに意外だ。
「どうしたもんかね」
「そうだなこれから歓迎会があるからな」
「ああ、あれね。桜の迷路。今年は何かしら?」
雨の迷路とは、桜が散る頃にある生徒会主催のイベントだ。
何をするかはその年違うから迷路と呼ばれている。
「今年は隠してあるクイズを解いて宝を手に入れる宝探しだって」「なんかこってるー」
「風紀委員会は仕事だけどね」
「がんば」
この桜の迷路ではゲーム内ではイベントがあった。
監視しておかないと……あ!そうだ!攫音借りよう!