第2話
「そういえば、転校生って今日だっけ?」
「そう。だから呼ばれたんでしょ」
「ふーん」
興味がないなら聞くなよ。
「あ、ポチだ」
「誰がポチだ!」
ポチこも戌塚葵が離れたら所に居たのを発見してあだ名を呼んだろ聞こえたようだ。
戌塚家は犬神の末裔と言われている。
葵はそこの次男だ。
「地獄耳」
「おまえら双子は!」
「ポチもあの人に呼ばれた?」
「おう!」
犬耳と振っている尻尾が見える。
どんだけ好きなの。
「翡翠が真面目に来るとは珍しいな」
「色々あるの」
「ふーん」
これは信じてないな。
「話してないで行こう」
ポチとともに゛あの人゛のもとに向かった。
◆◇◆◇
威圧感が漂う扉の前にきました。
「失礼します」
「入れ」
「これで揃ったな」
私たちを呼び出した人物は桜月学園理事長、ぬらりひょんの力を授かった奴良家次期当主、奴良 要。
「あ、雪ちゃんと茨鬼先生」
「翡翠ちゃんが来るなんて珍しい」
「そうだな」
「たまには来ーまーすー」
先にいた先生組、雪女の力を授かった雪崎家の雪崎 麗奈先生と茨木童子の末裔茨鬼家次期当主候補茨鬼 琢磨先生だ。
「本題に入る」
その一言で空気が変わった。
「転校生が来ることは知っているな」
「はい」
「ロシアからの帰国子女でしょ」
「そうだ」
「相変わらずの情報網ね」
「私の武器でしから」
私はこの世界でかなりの情報網を持っている。
ハッキングもお手のものよ!
「人間が一人増えるからなこれからも注意してほしい」
理事長様は人間との共存に反対している。
だが、生徒会は共存派で対立している。
風紀委員会は理事長のお抱えだから生徒会との仲は災厄だ。
「「「はい」」」
「焔双子は残ってくれ」
「はい」
「……」
三人は理事長室から出ていった。
「さて、二人の意見を聞きたい」
「なぜ」
「よく当たるからね」
「そうですか」
「では、問題がでるかも」
「翡翠の予言はよく当たる」
「勘ですよ」
「それでもだ、私のお気に入りたち。妖憑きの力を二つも持っている双子」
そう、私たちは焔家の空狐の末裔以外の妖憑きの力がある。