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97話 ボスコ砦7

97話 ボスコ砦7


ボスコ砦の内側に建っている建物の一室。

床は板張りされているが、壁は石造りになっていて全体的に無骨な感じがする。

机や椅子を使って四十人程がいるけど、その倍ぐらいが入っても問題なさそうな広さがある


「では、会議を始める!

まずは、アムル様の件だ。」

話し出したのは、ボスコ砦に駐屯している王国騎士団第六部隊の隊長さん



あの後暫くアムル様の近くでお話をしていたら、応援に駆けつけた騎士団の方々が来てくれた。

状況を確認して、今日は引き返す事になった。

砦に帰るとアムル様の件含めて報告会議に出る事になった。



「はい。」

一緒に行動していたエルフ族の騎士団の方が立ち上がり報告をしだした。

「まずは湖を調査した際に魔力値が少し高く、他二ヶ所を調査しても同様の結果が出ました。

同行した学生の従魔の報告により、湖より北の地の樹が枯れているとの事で急行すると、アムル様の葉は全て落ち、乾いていました。

暴走傾向が見られたが、同行した学生と従魔の処置で、アムル様の状態が一時的に回復しました。

アムル様がおっしゃるには、昔対戦した渇きの魔女ザリチュの呪いらしく、もぅ枯れ行く運命で抗えないという事です。

また、最近強い魔力に当てられて呪いが進行したようです。」


場内が騒めく。

アムル様ってそんなに大物なんだ。

確かにエルダートレントってかなり珍しいモンスターだし、その中でも人に友好的なのは貴重だけど、それにしてもだね。


「静かに!」

分隊長さんが一喝する。

「では、その同行したメティス君、報告を。」


「あ、はい。」

エルフさんに倣って立ち上がる

「まず、前提に私の属性魔法は樹です。植物の専門家ではないので、個人的見解になりますがよろしいでしょうか?」


「うむ。」


「では、アムル様の体は水分量がかなり少なく、脆くなっていました。強制的に地中の水分を与えましたが、そんなに保たないと思います。

体内の構成を再構築する方法を提案しましたが、拒まれました。」


「そうか、定期的に水を与えても無理か?」


「はい。もぅ根から水が吸えない程衰弱していました。」


「そうか、、、ありがとう。座っていいぞ。」


もしもアムル様の体に新芽の部分があれば、そこを植え直せばなんとかなるかもだけど、それはもぅアムル様じゃなくなるし、、、そう言う事じゃないんだろうね。




「では、次にいこう。

討伐班!」


「はい。

通常のルートに加え、ダンジョン周辺を多めに討伐してきました。

モンスターの数が若干多いように感じましたが、今のところダンジョンからのスタンピートの兆候はありません。

が森のモンスターが好戦的になっているのが少し気になる所です。」


「そうか。出現場所はどうだ?」


「はい。

若干ですがいつもより浅い所で会敵しています。

ただ、秋なので、狩溜めの可能性もあります。」


「そうか。

座ってよし。

、、、

アムル様が弱っているから、森の魔力が乱れる可能性が高い。いや、むしろモンスターの増加や出現場所の変化等、既に魔力が乱れていると考えて対処する。

アムル様がおっしゃっていた[強い魔力に当てられた]も気になる所だ。

警戒レベルを二段階引き上げて対応するように。


備蓄班!」


「はい。」


「ポーション類、食糧はどうだ?」


「学生が増えた分を含めても六ヶ月分の食糧はあります。

ポーション類も今回の学生達が運んできてくれたので、備蓄量は通常の一割り増しです。」


「よし、では班の再編をする、学生でも冒険者ギルドランク三以上の者は騎士団と同様の戦力と計算する、それ以下は二人で一人分だ。従魔がいる場合は従魔の戦力によって構成を変える。

調査班・討伐班共に五人一組の構成にするように。

調査班は調査中に薬草採取も同時にし、ノシキ・ティチャは錬金してポーション作成。

討伐班はダンジョン周辺を注視する事。

以上。」

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