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94話 ボスコ砦4

94話 ボスコ砦4


王都からボスコ砦までは騎獣で十日前後かかる計算。もちろん何もなければ!の話で、雨やモンスターが多く出るとその分進行速度は落ちてしまう。


ボスコ砦への補給も兼ねての遠征だから、馬車が三台あって、それを中央に配置して移動になる。

生徒はみんな騎獣して移動、馬車の御者は騎士団の方々と担任の先生がやってくれている。


ただ、今回はモンスターとの遭遇は少なくて済んだ。

というのもファムちゃんが連れてきたパシクルという小型の飛行系モンスター(ムギンとフギン)の二匹が空から偵察をしてくれてたから。

モンスターを回避しながら移動できた。

ちなみに食用になるモンスターはきっちり討伐して、みんなの胃袋に収まったよ。

ファムちゃんの騎獣は森での移動も考慮してアンテロープ(レイヨウ)というモンスター。

ガッシリとした筋肉質の脚と攻撃力のありそうな角が特徴。体格の割に小回りが利くから森の中でも騎獣し易いんだって。

(名前)




特に大きな問題も怪我もなくボスコ砦に着いたのは、王都を出て八日目の事だった。



森の中の整備された道を進んでいくと、綺麗に表面の凹凸をなくした石造りの大きな人工物が見えて来た。

建物は高さ七メートルの外壁があり、一周六百メートル程、堀の深さは一メートル程あって、堀の所まで石造りされていた。

入口には跳ね橋を使って入れるようになっている。


ここが森の中のボスコ砦。


跳ね橋を通ってボスコ砦に入ると暗く厚い外壁があり、それを抜けると大きな空間と建物があって、司令室など重要な施設と騎獣の厩舎がそれにあたる。

外壁の中には食堂・居住区・武器庫等がある。




砦に着いて、騎獣を厩舎に連れてき、ヴィゾーちゃんを厩舎に入れる。

「ヴィゾーちゃん、みんなと仲良くするんだよ?」

優しく撫でながら話しかけると、気持ちよさそうに喉を鳴らして、ひとしきり堪能した後に「クァっ」と返事をして頷いた。


隣には騎士団の人の従魔かな?飛龍がいた。

騎獣できるサイズの飛龍をテイミングするなんて凄いなー。



その後食料や様々な資料資材を搬入していると、遠くから大きな人影がドスドスと音を立てながら近付いてきた!


「オルサ〜!!!」


「!!オ、お兄ちゃン!!」


「オルサ〜!!よく来たなぁ〜

兄ぃちゃん楽しみにしとったんぞ〜」


厳つい顔をした熊の原種人の男性が、デレデレした表情でクマちゃんの頭をわしゃわしゃししている。二個先輩のクマさん、、、って勝手に呼んでる人、、、だ。


「ヤめてよー毛並みが崩れル」

手を払い除けるようにして、口では嫌がってる素振りをしているけど、顔はちょっと嬉しそうな感じに見える。

そりゃ久し振りにお兄ちゃんに会えたら嬉しいよね。


「ぁぁごめんごめん。」


「モぅ。何しに来たの?仕事じゃないノ?」


「そうだけど、ちょっとぐらいいいだろ〜。

可愛い妹を撫でたって。

んで、ノシキ・ティチャさんはどこにいるんだ?」


「担任の先生ね!食糧庫の方に行くって言ってたヨ。」


「そうか、ありがとな。」

そう言いながら、ドスドスと走りながら去って行った。

それにしてもクマさん背も厚みもあんなんだっけ?学校にいた時より大きくなってなかった??


クマさんが去って行ってから、クマちゃんが何事もなく作業に戻ったけど、心なしか少し元気になってた。

いいなぁ〜なんか微笑ましいなぁ〜




休養日を一日挟んで、その後は騎士団と一緒に生態調査と警備が待っている。

さてとーがんばるよー



・生態調査

森の中に入って植物、動物、モンスターの生息地が以前とどう変わったか調査するのがメイン。


・警備

森の奥に入って行って、モンスターの間引きをする。ついでに食料調達。


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