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9話 ネアカ君2

9話 ネアカ君2


「いやーっ!ご馳走様でしたっ!」


「あらっ!おいしかった?!」


「あ、はいっ!全部美味しかったです!パスタも美味しかったですけど、この赤いスープいいですねっ!肉と野菜が入っていて、このスープとパンだけでもいけますねっ!


「あらっ!それはホロスープって言うのよ。この辺の家庭料理だから、寮でも出てくると思うわ。街の食堂でも安く食べれるわよ。

スープの素も売っているから、魔物の肉と野草を入れて野営の時に作るのもいいと思うわ。」


「本当ですかっ!嬉しいなっ!早速今度買ってみますっ!」


「王都には他にも美味しいご飯があるし、野営用の味付けの素が豊富にあるから、色々楽しんでね。」


「はいっ!楽しみますっ!そういえばアツシユさんも元冒険者なんですよねっ?!野営の時はどんな料理を作ってましたかっ?」


「そうねぇ。その時の状況によるけど、基本的には焼くかスープを作るくらいしかできないから、如何に簡単に美味しくするかを考えてたわ。野草はその場で取れるモノを取る事を意識して、魔物の肉と一緒に焼く!その時役にたったのはトウガの実ね、肉の臭みを取ってくれるしピリっとした辛みがあるから、疲れている体に丁度いいわ。後は一度調理した麺を凍らせて、お湯に入れて解凍して食べてたわ。

ダメなのは、干し肉を齧るだけの食事!そんな事をしていると判断能力は下がるし、続くと体が弱るわ。

可能な限り肉・野菜・麺かお米を食べる事よ。

強い冒険者になりたければね。」


「うへぇ大変ですねっ!冒険前にそんなに準備しないといけないのかっ!冷凍麺って魔法でですかっ?!」


「そうね。魔法でもいいし、魔道具も売っているわよ。」


「俺魔力少ないから厳しいですっ!それに魔道具かぁ、お金がぁっ!」


「あらっ。魔力が少ないのね。けど、安心していいわよ。王都では徐々にだけど、この事が浸透していってるから、街の食堂には冷凍麺が売ってるわよ。あとは、保存する時用に保冷バックの中に保冷魔道具も必要ね、これはゴブリンの魔核で何日も動いてくれるわよ。」


「そうなんですかっ?!けど、どっちにしろお金ですねっ!頑張ってクエストしてお金稼ぎますっ!それにしても、王都って凄いですねっ!俺の地元と全然違うやっ!」


「色んな土地があるから、色んな考え方や色んな生活や冒険の仕方があるものよ。だから、必要性や発想の違いなだけよ。」

 

「そんなもんですかっ?!、、、あっ!それって家にも出てますよねっ?!俺が住んでいた所はどの家も大体同じだったんですが、王都って変わった家が多いですよねっ?!この家も家の中に樹があるって凄いですねっ!良い香りがするから、癒されますっ!」


「あらっ!気に入ってくれて嬉しいわ。これはトネリコって言う樹なの。癒しと再生を意味する樹と言われているわ。環境に合わせて、樹自身が成長具合を変える不思議な樹で、今は成長が落ち着いているのよ。」


「へぇーっ!環境に合わせて、、、面白い樹ですねっ!自分に意思があるみたいっ!」

トネリコと言われた樹は家の中に幹があり、三階建てのこの家の中に堂々と立っている。樹の周りは吹き抜けになっていて、屋根まで伸びているのが一階にいても分かる。建物内には枝はのびてなく、葉は全て屋外についていて、部屋の中が落ち葉で汚くなるという事もない。

一階部分の幹には大きな樹洞があり、大人一人くらいならその中に入れそうだ。

「あの樹洞も樹の意思なんですか?」


「ふふふっ、さぁどうでしょうね?けど、意味のない事なんてないと思うの。だから、きっとあの場所は何かあるのかもね?樹だけが知ってる秘密よ。」






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