66話 雪のインビシ7
66話 雪のインビシ7
「どう戦う?」
「戦いたいんでしょ?サポートするよぉ?!」
「ありがとぅ。じゃぁちょっと時間稼いでくれない?」
「いいよぉ。」
魔法使いちゃんが雷魔法でインビシを牽制してくれている間に、痺れている方の手にマァリッシュを固定して、逆の手に父さん特製の返し付きの投げナイフを持ち、息を整える。
「ありがとぅ!かわるよ。」
「はぁ〜い。」
インビシに向かって走り出す。
私を追い抜くように数発魔法が飛んで行き、隣接間際の絶妙なタイミングで魔法が切れる。
リベンジラウンド初撃はマァリッシュの突払い!鼻筋を切りつけ、回し蹴りを足に打ち込む。
爪で反撃してくるけど、これを間合いの中に入り込んで、肉球に返し付きのナイフを差し込み、身体強化で受ける。
体に重さがのしかかるけど、痛み含めて、何とかなる。
痛がるインビシに対して、瞼を切りつけ、視界を奪いにいく。
爪が使えなくなった分近距離の攻撃が削られて、警戒するのは噛みつき攻撃!
っと思っていたら、インビシの体がグルっと回転して、尻尾での打ち付けがきた。
少し攻撃を迎え撃つ様に移動して、尻尾が当たった瞬間に更に少し踏み込み、腕の角度を変えて、肘を跳ね上げるようにして、衝撃を逃して軌道を変える。
!!
尻尾攻撃かと思ったのはフェイントで少し距離をとられた。それと同時に魔力の高まりを感じる。
投げナイフを空に投げ上げて、インビシの方に走り込む。
雷魔法は投げナイフが避雷針になり、無事回避。
怒りに任せた近距離からの噛みつき攻撃が来る。
下顎を蹴り上げて、口を閉じさせ、マァリッシュの柄頭で鼻腔を殴る。
二度三度殴り、骨が折れる手応えを感じて離脱する。
もう一度走り込み、勢いをつけてインビシの急所を狙う。
インビシの魔力が急激に高まり、雷魔法を使おうとしてるっぽい。
やばい!間に合うかな?
というか、間に合わない?
うーん。
いや、引いても同じだよね。
被弾覚悟で攻撃をする事に決めて、速度を上げようとしたら、魔法使いちゃんの方から魔法が飛び、インビシの尻尾が切り落とされた。
その直後にインビシの魔法が暴走して、自分の魔法で自分を傷つけている
、、、
止まってその様子を見ていたら
数秒苦しんだあとに
、、、
白目を向いて倒れた。
、、、一応首を切ったけど、多分死んでたよね。




