63話 雪のインビシ4
63話 雪のインビシ4
「お疲れ様〜」
「おつかれ〜
メティスちゃんめっちゃ接近戦強くなってるじゃん。」
「ほんとに〜?嬉しい。
ずっと父さんに鍛えられてるから、その影響かな?」
「うん。前だったらすぐ魔法使ってたじゃん。
今日はずっと片手斧で戦ってたし、連続技すごかったじゃん。」
「えへへ〜褒められた。
ファムちゃんも初撃入れれてたし、その後も攻撃のタイミング最高だったよ。」
「でしょでしょ!
もっと褒めていいんだからね。」
「でさ、この後はどうする?」
「どうする?ってのは、どう戦うでいい?」
「うん。いるよね?!」
戦い始めてからすぐ、気配が一瞬したけどすぐに消えた。今はそこから動いてないのかわからないけど、多分まだいるっぽい。
ただ、なんとなくいるのかな?どうかな?ってぐらいで、確証はないんだよ。
「多分。。。」
「う〜ん。どこにいるかわかる?」
「ん〜わからない。けど、わからないなら、誘うしかなくない?」
「けど、二人一緒だと襲わないかもよ。
さっきの戦闘をずっと見てたんだし。」
「じゃあ分かれて、五分後に襲われて無い方が探しに行くでいいんじゃない?」
強気だなぁファムちゃん。
「じゃあ私が森の方に進んで、ファムちゃんが雪原の方でいい?」
「いいよ。それで。
じゃぁまた後でね。」
「うん。気を付けてね。」
ファムちゃんと別れた後、倒れてる雪のインビシをマジックバックに収納して、森の方に進んでいく。
ペイント玉を持って、テッポウウリを全方位に展開しながら、慎重に。
途中雪の華が咲いていたから、根から掘り起こして採取したりして五分が経過した。
あれ?私の方じゃなかったのかな?
じゃぁファムちゃんの方に合流しなきゃね。
振り返って、来た道を歩いていく。
しばらく歩いていると、突然体を思いっきり叩きつけられ転がされた。
受け身を取ってしゃがんだまま周りを警戒する。
右腕が少し痺れているけど、防具のおかげで怪我はしていない。
多分背後からだよね?!
くそー、全然気付かなかったよぉ
何か手掛かりになるモノがないかな?
辺りを警戒しながら構えていると、突然また腕に衝撃が!
右、左、右と連続して攻撃が続く。
防御をして攻撃をいなしながらしのいで、何度目かの攻撃を少し体をズラして受け止め、前蹴りを放つ。
何かに当たった感触はあるけど、ダメージは通ってないかな?
くそーどこから来るかなんとなく分かればいいんだけど、、、
闇雲に攻撃するのもちょっとなぁー
んーでもこうなったらテッポウウリを全方位に打っちゃう?
いや、それで微妙にダメージ通って、逃げられても嫌だしなぁ〜
うーん。
バチッ
悩んでいると魔力の高まりを感じる。
ヤバっ!雷魔法だ!
急いで金属製の投げナイフを投げて雷撃をナイフに落とす。
危ない危ない。
パシュッ!
もう居ないだろうけど、魔力の高まりを感じた方にテッポウウリを打ち込む
、、、
、、、
当たらないよねー
ワザと分かりやすいように魔力を高めて、テッポウウリを反時計回りに順番に打ち込んでいく。
手応えは当たり前の様にない、、、
正面から打ち込み、真後ろを過ぎたあたり
私の右方向の空気が揺らいだ!!
という気は全くしてないんだけど、そろそろかな?って思って、
片手斧のマァリッシュを横薙ぎに振る。
何かに当たった感触があるのを確認して、その方向を中心にテッポウウリを一斉射撃。
ギャウウ
声がした方に一気に詰め寄って、マァリッシュを突き刺し、それを握ったまま、膝蹴り・掌底・肘打ち、流れを止めない様に連続して攻撃していく。
被弾覚悟で噛みついてくるけど、バックステップで避ける。距離ができると足での攻撃がくるけど、これをテッポウウリで対処。
距離ができても途中でつけたペイント球で位置はハッキリと分かるから、もぅ見失う事もないもんねー。
戦っていくうちに、インビシは
至近距離はかみつき
近距離は爪での攻撃
中距離は尻尾攻撃と飛びつきながらの噛みつきもしくは足での攻撃
遠距離は雷魔法
っていう攻撃パターンっていうのが分かりだしてからは、もぅ簡単だった。
くる攻撃がわかれば対処できるし、誘導もしやすい。
距離を詰めて、ハイキック、ステップインして切りつける。
それを、足でガードというか、薙ぎ払いで対処される。
咄嗟にガードをしたけど吹き飛ばされ、回転しながら受け身を取り、距離が大きく開く。
チャンスと感じたインビシが、飛び上がり口を開き噛みついてこようとした。
空中に浮いたインビシの体の下に潜り込むように身体強化を使いショートダッシュをして、インビシの首にマァリッシュを突き立てる
そのまま尻尾の方まで切り抜く
切り抜け、、、な、、、
切り抜くんだぁぁぁ!
うぁぁぁぁあああっっ!
ハァッ
ハァッハァッ。
倒せた。
 




